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医師監修コラム

MTAセメントの費用はいくら?神経を残す治療が高額な理由と保険の扱い

記事は、赤坂さくら歯科・矯正歯科 院長・歯科医師 土黒さくらの監修のもと作成しています。

「MTAセメントを使えば神経を抜かずに済む?」

「普通の治療より高いけれど、何が違う?」

MTAセメントを使うと、従来は神経を抜く必要があった歯でも、状態によっては神経を残せる可能性があります。

水分のある場所でも固まり、細菌の侵入を防ぎやすいなど、神経を残すために適した性質を持っています。

ただし、必ず神経を残せるわけではなく、治療前に歯髄の状態を確認することが重要です。

赤坂さくら歯科・矯正歯科では、MTAセメントを使用した歯髄温存療法を1歯110,000円(税込)で行っています。

当院では、虫歯や歯髄の状態を詳しく確認し、神経を残せるかどうかを判断したうえで治療を行います。

神経の近くの処置は、マイクロスコープまたは拡大鏡で見ながら行います。

初診カウンセリングは60~90分で、CT撮影を含め9,900円(税込)です。

MTAセメントとは?

MTAセメントは、歯の神経(歯髄)を保護・保存する目的などで使用される歯科用材料です。

MTAは「Mineral Trioxide Aggregate」の略称で、主成分はケイ酸カルシウムです。

一般的な接着用セメントとは異なり、神経に近い部分や露出した神経を保護する治療などに使用されます。

水分と反応して硬化する性質があり、神経に近い部分でも細菌の侵入を防ぎやすいことから、深い虫歯でも神経を残せる可能性があります。

神経の近くまで虫歯が進んでいる場合も、診査によって神経を残せるか確認できますので、気になる方はご相談ください。

MTAセメントを使った治療の費用はいくら?

当院でMTAセメントを使う歯髄温存療法の費用は、1歯110,000円(税込)です。

当院は自由診療専門のため、保険診療は行っていません。

赤坂さくら歯科・矯正歯科の歯髄温存療法(MTAセメント)の費用

自由診療では医療機関ごとに料金を設定しているため、治療内容や使用する材料・設備などによって費用に幅があります。

赤坂さくら歯科・矯正歯科の歯髄温存療法の費用は、以下のとおりです。

項目 内容
費用 110,000円(税込)/1歯
使用する材料・設備 MTAセメント、マイクロスコープまたは拡大鏡を使用
治療回数 1〜2回(その後は経過観察)
リスク・副作用 治療後にしみる・痛むことがあります。
神経を残せない場合は根管治療に切り替えます。
薬剤(MTAセメント)で歯が変色することがあります。
別途費用 初診カウンセリング(9,900円・CT撮影を含む)と、治療後の詰め物・被せ物の費用は別途かかります。

治療前に、提示された料金にどこまで含まれるかを確認しておくと安心です。

神経を抜く治療になった場合の費用と比べる

神経を残せず精密根管治療が必要になった場合は、根管治療に加えて土台や被せ物の費用がかかります。

MTAセメントは、神経を抜いた後の根管治療でも使われます。

当院の精密根管治療も、基本的にMTAセメントを使用しています。

赤坂さくら歯科・矯正歯科の料金は、以下のとおりです。

治療内容 費用(税込)
歯髄温存療法(MTAセメント) 110,000円/1歯
精密根管治療(1根管) 110,000円
精密根管治療(2根管) 132,000円
精密根管治療(3・4根管) 187,000円
ファイバーコア(土台) 33,000円
セラミッククラウン・ジルコニアクラウン 198,000~220,000円

1根管の歯で神経を抜き、土台と被せ物まで行うと341,000〜363,000円(税込)です。

3・4根管の歯では418,000〜440,000円(税込)になります。

神経を残せれば、こうした治療を先に延ばせる可能性があります。

MTAセメントの治療に保険は使える?

日本歯科保存学会などの『歯髄保護の診療ガイドライン』(2024年)によると、虫歯の治療中に神経が露出した場合の直接覆髄では、保険適用のMTAセメントもあり、保険診療で使える場合があります。

ただし、保険診療で行うか自由診療で行うかは、歯科医院によって異なります。

赤坂さくら歯科・矯正歯科は自由診療専門のため、保険診療は行っていません。

MTAセメントを使った治療が高額になりやすい理由

MTAセメントの治療が高くなるのは、材料費に加えて、精密な診査や処置に設備と時間がかかるためです。

MTAセメントは神経に近い部分などに使用する特殊な歯科材料で、一般的な歯科用材料と比べて材料費が高い傾向があります。

また、神経を残せる状態かどうかを判断するためには、レントゲン撮影や歯髄の状態を確認する検査など、慎重な診査・診断が必要です。

治療では、マイクロスコープや拡大鏡を使用することもあり、こうした設備や精密な処置に必要な時間・技術も費用に反映されます。

治療費の支払い負担を抑える方法

MTAセメントを使用した治療費は、医療費控除の対象になる場合があります。

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告によって所得控除を受けられる制度です。

また、赤坂さくら歯科・矯正歯科では、デンタルローンによる支払いにも対応しています。

デンタルローンとは、高額な歯科治療費を分割で支払えるローンのことで、一度に支払う金額を抑えられるのがメリットです。

当院のデンタルローンは3万円から申請でき、最大120回払い・実質年率2.9%~です。

ただし、利用には審査が必要で、金利や手数料によって支払総額が増える場合があります。

契約前に返済条件を確認しましょう。

デンタルローンで支払った場合は、信販会社が立て替え払いをした年の医療費控除の対象になります(金利・手数料は対象外です)。

歯科治療の医療費控除やデンタルローンについては「歯科治療費における医療費控除」をご覧ください。

赤坂さくら歯科・矯正歯科では、歯の状態を確認したうえで、必要な治療と費用をご案内しています。

費用をかけてMTAセメントを使う意味は?

費用をかけてMTAセメントを使う意味は、露出した神経を細菌から守り、神経を残せる環境をつくれる点にあります。

MTAセメントは歯に密着して細菌の侵入を防ぎやすく、強いアルカリ性によって細菌の増殖を抑える働きもあります。

また、露出した神経を保護する硬い組織の形成を促し、神経に強い炎症を起こしにくいのも特徴です。

こうした性質によって、傷ついた神経が回復しやすい環境を整え、神経を残す治療に役立ちます。

MTAセメントとほかの覆髄材の違い

神経に近い部分や露出した神経を覆って保護する材料を「覆髄材」と呼びます。

MTAセメントが登場する前から、水酸化カルシウム製剤は覆髄材として広く使用されてきました。

MTAセメントと水酸化カルシウム製剤のおもな違いは、以下のとおりです。

比較項目 水酸化カルシウム製剤 MTAセメント
水分がある場所での性質 溶けたり崩れたりすることがある 水分と反応して固まる
封鎖性 隙間が生じることがある 歯に密着して封鎖しやすい
抗菌作用 あり あり
神経を保護する硬い組織の形成 促す 促す
費用 保険診療で広く使われる 保険でも使えるが、自由診療で行う医院もある

水酸化カルシウム製剤は、時間の経過とともに溶けたり崩れたりして、歯との間に隙間が生じることがあります。

その隙間から細菌が侵入すると、神経に炎症が起こり、結果として神経を抜く治療が必要になる場合もあります。

一方、MTAセメントは水分のある神経の近くでも硬化し、歯に密着するため、水酸化カルシウム製剤のこうした弱点を補えるのが特徴です。

水酸化カルシウム製剤との成功率の差

虫歯によって神経が露出し、回復可能な炎症(可逆性歯髄炎)と診断された大人の永久歯(根が完成した歯)への「直接覆髄」について、複数の研究をまとめた分析があります。

Cushleyら(International Endodontic Journal、2021年)のメタ分析では、MTAセメントは水酸化カルシウム製剤よりも成功率が高いと報告されています。

治療後の経過期間ごとの成功率は、以下のとおりです。

経過期間 水酸化カルシウム製剤 MTAセメント
6か月 74% 91%
1年 65% 86%
2〜3年 59% 84%
4〜5年 56% 81%

水酸化カルシウム製剤は年数がたつにつれて成功率が低下する傾向がある一方、MTAセメントは比較的高い成功率を維持しています。

ただし、この分析は質の低い研究を多く含むと論文内で述べられており、数値は目安です。

成功率は歯髄の状態や治療環境などによっても変わるため、MTAセメントを使用すれば必ず神経を残せるわけではありません。

歯髄保存療法の種類や治療方法ごとの成功率については「歯髄保存療法の成功率は?失敗するケースと歯髄再生治療との違いを解説」をご覧ください。

関連記事歯髄保存療法の成功率は?失敗するケースと歯髄再生治療との違いを解説歯髄保存療法の成功率と失敗しやすいケース、歯髄再生治療との違いを解説しています。

MTAセメントを使った治療が適しているかは、神経の状態によって異なります。

神経をできるだけ残したい方は、当院へご相談ください。

MTAセメントを使っても神経を残せないことはある?

MTAセメントを使用しても、神経の炎症や感染が進んでいる場合は、神経を残せないことがあります。

神経を残せないケース

何もしていなくても強く痛む「自発痛」や、刺激がなくなっても痛みが長く続く場合は、神経の炎症が進んでいる可能性があります。

また、神経がすでに死んでいる場合は、MTAセメントを使っても神経を回復させることはできません。

神経を残すことが難しい場合は、根管治療が必要になることがあります。

また、歯の状態などの条件によっては、歯髄再生治療が選択肢となる場合もあります。

歯髄保存療法が適応できないケースや治療の選択肢については「歯髄保存療法の成功率は?失敗するケースと歯髄再生治療との違いを解説」をご覧ください。

精密根管治療の方法や治療の流れについては「赤坂で根管治療(歯の神経治療)|再発させない精密治療の流れと費用」をご覧ください。

関連記事赤坂で根管治療(歯の神経治療)|再発させない精密治療の流れと費用再発させないための精密根管治療の流れと費用を解説しています。

神経を残せない場合も、赤坂さくら歯科・矯正歯科では精密根管治療まで続けて対応できます。

MTAセメントに関するよくある質問

MTAセメントの治療について、よくいただく質問にお答えします。

MTAセメント治療のデメリットは?

MTAセメントを使っても必ず神経を残せるわけではなく、治療後にしみる・痛む症状が出たり、根管治療に切り替えたりすることがあります。

デメリットや失敗した場合の対応については「歯髄保存療法の成功率は?失敗するケースと歯髄再生治療との違いを解説」をご覧ください。

治療は何回くらいかかりますか?

当院の歯髄温存療法は、1〜2回の通院が目安です。

治療後は、神経の状態を確かめるための経過観察の受診が必要です。

MTAセメントで後悔するのはどんな人ですか?

「MTAセメントを使えば必ず神経を残せる」と考えていると、根管治療が必要になった場合に後悔につながることがあります。

後悔を防ぐためには、治療前に成功率や詰め物・被せ物を含めた費用の総額を確認することが大切です。

神経を残せなかった場合の治療方法や費用の扱いも確認しておきましょう。

根管治療で後悔する理由や、神経を抜く前に検討できる治療については「根管治療で後悔した理由とは?神経を抜く前に知っておくべき選択肢と歯髄再生」をご覧ください。

関連記事根管治療で後悔した理由とは?神経を抜く前に知っておくべき選択肢と歯髄再生根管治療で後悔しやすい理由と、神経を抜く前に知っておきたい選択肢を解説しています。

治療後に痛みやしみる感じは出ますか?

治療後にしみる・痛むことがあります。

痛みが強くなる・続く場合は神経を残せていない可能性があるため、早めに受診してください。

MTAセメントで歯が変色することはありますか?

酸化ビスマスを含むMTAセメントでは、歯が変色することが報告されています。

赤坂さくら歯科・矯正歯科でも、治療のリスクとして「薬剤(MTAセメント)で歯が変色することがあります。」と案内しています。

『歯髄保護の診療ガイドライン』(2024年)では、前歯の治療に酸化ビスマスを含まない製品が望ましいとされています。

前歯で変色が気になる方は、カウンセリングで使用する材料をお尋ねください。

カウンセリングだけでも受けられますか?

MTAセメントの治療が自分の歯に合うかを確認したいだけでも、カウンセリングを受けられます。

赤坂さくら歯科・矯正歯科の初診カウンセリングは60~90分で、CT撮影を含め9,900円(税込)です。

この記事のまとめ

MTAセメントは神経を残せる可能性を広げる材料ですが、費用は詰め物・被せ物まで含めて考える必要があります。

直接覆髄の研究では、水酸化カルシウム製剤より高い成功率が報告されていますが、必ず神経を残せるわけではありません。

MTAセメントを使用した治療には保険診療で行えるものもありますが、赤坂さくら歯科・矯正歯科は自由診療専門です。

当院の歯髄温存療法は110,000円(税込)/1歯で、初診カウンセリング(9,900円・CT撮影を含む)と、治療後の詰め物・被せ物の費用は別途かかります。

神経を残せる状態か、MTAセメントの治療が向いているかを確認したいだけでも構いません。

神経をできるだけ残したい方は赤坂さくら歯科・矯正歯科にご相談ください

赤坂さくら歯科・矯正歯科では、MTAセメントを使用した歯髄温存療法に対応しています。

虫歯や歯髄の状態を詳しく確認し、神経を残せるかどうかを判断したうえで、適切な治療方法を検討します。

マイクロスコープまたは拡大鏡を用いて、精密な治療を行っているのが特徴です。

また、神経を残すことが難しい場合は、精密根管治療にも対応しています。

歯髄温存療法の費用は110,000円(税込)/1歯で、初診カウンセリングは60~90分、CT撮影を含め9,900円(税込)です。

料金の詳細は「料金表」の精密根管治療の欄をご覧ください。

当院は赤坂駅4番出口から徒歩30秒の場所にあり、平日は朝7時30分から診療しています。

予約は24時間受付のWeb予約のほか、LINEや電話からも可能です。

「できるだけ神経を残したい」「MTAセメントを使った治療が自分の歯に適しているか知りたい」という方は、お気軽にご相談ください。

監修医師:土黒 さくら
略 歴
2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
2020年 赤坂さくら歯科・矯正歯科 開院
2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
所属学会等
・日本口腔インプラント学会
・日本歯周病学会
・東京SJCD歯科スタディーグループ
・インビザライン 認定ドクター
・日本顕微鏡歯科学会

赤坂の歯医者 赤坂さくら歯科・矯正歯科
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カテゴリ:医師監修コラム, 歯髄再生治療に関するコラム