虫歯治療
虫歯になる原因とは
虫歯は、虫歯菌への感染、日々の食生活や生活習慣、誤ったセルフケアの仕方など様々な原因をもとに生じますが、中でも最も大きな要因といえるのが、プラーク(歯垢)です。
口の中には様々な細菌が存在しており、一部の細菌は歯に残った飲食物の糖分を分解するときに酸を生成し、歯の表面のエナメル質が溶けだすことで虫歯は進行します。
そして、この細菌と酸が一体となったものが「プラーク」と呼ばれています。虫歯を予防するには、虫歯の要因となるプラークの抑制(プラークコントロール)が非常に大切です。ご自宅での適切なホームケアとあわせて、当院での定期検診と専門的なプロフェッショナルケアを受けることで最適なプラークコントロールを行い、健康なお口の環境を一緒に整えていきましょう。
当院の虫歯治療について
当院では「痛みの少ない」優しい治療とともに、可能なかぎり「削らない・再発させない」ことに努め、歯を長持ちさせる治療をご提供しています。
痛みの少ない優しい虫歯治療
「治療の痛みが怖い」「麻酔の注射が苦手」という患者さまも、どうぞご安心ください。当院では患者さまの不安な気持ちにもしっかりと寄り添い、痛みの少ない優しい治療を行うためにさまざまな取り組みをしています。
痛みを少なくする治療への
取り組み
超極細の針
歯科業界で最も細い針とされている35Gを採用しています。麻酔の注射針が細いほど痛みを抑えることができます。
表面麻酔
事前に粘膜の表面麻酔をすることで、歯ぐきに注射をする際のチクリとした痛みをほとんど感じない程度に抑えることが可能です。表面麻酔は塗り薬やシールタイプなので痛みはありません。
アナジェクト
(電動注射機器)
電動式の麻酔器を用いることで、麻酔注入時の痛みを最小限にすることが可能です。当院で採用しているアナジェクトは、従来のものと比べ、注入速度や注入圧力のコントロールの精度が増し、より痛みの少ない麻酔ができるようになりました。
開始時は低速で、その後は緩やかに注入速度が上昇します。また、注入速度を維持するために、組織の硬さに合わせて注入圧力は自動的に変化します。患者さまの不安や恐怖感を和らげる6曲のメロディー機能も搭載しています。
歯を長持ちさせる緻密な虫歯治療(MI治療)
歯は一度削った部分が元の状態に戻ることはなく、歯は削るほどもろくなり、虫歯の再発リスクも高まってしまいます。
当院では、全ての治療において、拡大鏡またはマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いることで、患者さまの大切な歯を長く健康に保つために、なるべく健康な歯の部分を削らない「MI治療(Minimal Intervention -低侵襲な治療)」を重視して行っています。
- 初期虫歯の早期発見
- 削る範囲を最小限にできる
- 虫歯の再発予防
検査の際に拡大鏡やマイクロスコープを用いることで、拡大視野で細部まで確認することができます。肉眼では確認することが難しい初期の虫歯の早期発見に貢献します。
患部を拡大して治療を行うことで、健康な歯を可能なかぎり残せるよう削る範囲を必要最小限にとどめる、低侵襲な治療が可能となります。
削った部分に詰め物をする際、歯と詰め物のギャップ(段差や隙間)が原因となり、虫歯が再発する(二次カリエス)ことがあります。拡大鏡やマイクロスコープを用いることで、ごく僅かなギャップも見逃すことなく緊密に詰め物を設置することができ、虫歯の再発予防に貢献します。
虫歯の進行と
各治療方法について
C1:エナメル質内の虫歯
歯の表面のエナメル質が溶け始めた状態の虫歯です。痛みなど自覚症状がなく、放っておきがちになりますが、早期発見・早期治療が大切です。
治療方法
虫歯の部分だけを取り除き、合成樹脂(レジン)を充填していきます。
C2:象牙質に達した虫歯
虫歯がエナメル質の内側の象牙質に達した状態の虫歯です。象牙質はエナメル質より軟らかい組織ですので虫歯の進行はより早くなります。
治療方法
C1と同様に合成樹脂(レジン)を充填します。範囲が大きい場合は、削ってから歯型を採取し、金属やセラミックの詰め物を作製して修復を行います。
C3:歯髄(神経)に達した虫歯
虫歯が象牙質の内側の歯髄にまで達した状態の虫歯です。歯髄に細菌が進入することで、ズキズキと激痛を引き起こす場合があります。
治療方法
歯髄の炎症が重度に達している場合には、根管治療(歯内療法)が必要となります。歯髄組織を除去し、根管内を消毒後にシーリング材の充填を施し、クラウンなど被せ物をします。
C4:歯質が失われた虫歯
歯冠が溶けて根の部分のみが残っている状態です。
治療方法
C3と同様に治療を行い被せ物をするか、やむを得ない場合は歯根部を抜歯し、ブリッジ・入れ歯・インプラントなどの方法で補う治療が必要となります。