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医師監修コラム

ラミネートベニアとマウスピース矯正、どっちがいい?目的別の選び方を解説

前歯の見た目を整えたいけれど、ラミネートベニアとマウスピース矯正のどっちを選べばいいのか迷っていませんか。

本記事では、それぞれの特徴や向いている人、注意点などを比較しながら、目的別にわかりやすく解説していきます。

目次

ラミネートベニアとマウスピース矯正は「目的」がまったく違う

ラミネートベニアとマウスピース矯正の違い
ラミネートベニアとマウスピース矯正、どっちを選べばよいのか悩む方は多いのではないでしょうか。

実はこの2つ、目指すゴールがまったく異なる治療法です。

見た目を美しく整えたいのか、歯並びやかみ合わせそのものを根本から動かしたいのかによって、選ぶべき方法は大きく変わってきます。

ラミネートベニアは歯の見た目をつくり変える治療

ラミネートベニアは、歯の表面をほんの少しだけ削り、そこに薄いセラミックのシェルを貼り付けることで、歯の色や形を整える治療法です。

見た目の印象を大きく左右する前歯の治療として、多くの方に選ばれています。

歯そのものを動かして歯並びを変えるマウスピース矯正とは異なり、あくまで見た目を仕上げることに重点を置いたアプローチです。

そのため、短期間で白さや形を思い通りに整えやすいのが大きな魅力でしょう。

ただし、健康な歯質を薄く削る処置のため、一度行うと元の状態には戻せません。

マウスピース矯正は歯を動かして歯並びを整える治療

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを段階的に交換しながら、歯そのものを少しずつ理想の位置へ動かしていく治療法です。

代表的なシステムとしてインビザラインがよく知られていますが、マウスピース矯正イコールインビザラインというわけではなく、他のシステムも存在します。

歯の表面を削って見た目を整えるラミネートベニアとは違い、自分の歯をできるだけ削らずに活かしながら歯並びを整えられる点が大きな魅力です。

通院の目安は4〜8週間に一度程度で、ワイヤー矯正に比べて通院頻度が少なめなのも特徴でしょう。

【比較表】ラミネートベニアとマウスピース矯正の違いを一覧で確認

ラミネートベニアとマウスピース矯正、どっちを選ぶべきか一目で判断できるよう、両者の違いを表にまとめました。

比較項目 ラミネートベニア マウスピース矯正
目的 見た目を整える 歯並び・かみ合わせを整える
治療期間 約2週間〜1カ月(通院2〜4回程度) 部分矯正:約3カ月〜1年/全体矯正:約1〜3年(通院は1〜2カ月に1回程度)
費用(自由診療) 1本あたり約5〜15万円 部分矯正:約10〜60万円/全体矯正:約60〜120万円
歯を削るか 薄く削る(ほぼ削らない方法もある) 削らない(遠心移動でスペースを確保できる場合も)
主な適応 色・形・小さな隙間 歯並びのデコボコ・かみ合わせ
治療後の維持 寿命は約10〜20年で将来的な貼り替えが必要 リテーナーでの保定

ラミネートベニアが向いている人・知っておきたい注意点

ラミネートベニアと矯正、どっちが自分に向いているか判断するためには、どのような人に適した治療なのか、そしてどのような点に気をつけるべきかを知っておくことが大切です。

ラミネートベニアが向いているケース

ラミネートベニアが向いているのは、歯の黄ばみや変色がホワイトニングだけでは改善しきれない方です。

歯の内部からくすんでいるケースでは、表面を漂白するだけでは限界があるため、セラミックのシェルで覆う方法が有効な選択肢になります。

また、前歯の形やすきっ歯を短期間で整えたい方にも適しています。

歯を動かすマウスピース矯正では数カ月から年単位の時間が必要ですが、ラミネートベニアなら短い期間で仕上がるのが強みです。

挙式など期日が決まっていて急いで整えたい場合にも向いているでしょう。

費用は自由診療で、1本あたり約5〜15万円が目安です。

なお、歯を削ることに不安がある方には、ほとんど歯を削らないノンプレップベニアという選択肢もあります。

前歯に貼ったときの仕上がりや本数の目安は「前歯にラミネートベニアを貼ると自然に見える?仕上がり・費用・本数の目安を解説」で解説しています。
関連記事前歯にラミネートベニアを貼ると自然に見える?仕上がり・費用・本数の目安を解説何本貼ると自然に見えるのかという本数の考え方と、前歯特有の色合わせのポイントを解説しています。

ラミネートベニアの注意点

まず、健康な歯質をごく薄く削る処置のため、一度行うと元の状態には戻せません。

また、歯並びのデコボコが大きい場合は適応外となり、その際はマウスピース矯正など歯を動かす治療が必要になります。

さらに、日中や就寝中の歯ぎしり・食いしばりが強い方は、ベニアが割れたり欠けたりするリスクがあるため、ナイトガードなどの対策を検討しましょう。

削った直後は歯がしみることもあります。

ラミネートベニアの寿命は約10〜20年が目安です。長持ちさせるコツは「ラミネートベニアの寿命は何年?長持ちさせるコツと寿命を縮めるNG習慣」でまとめています。
関連記事ラミネートベニアの寿命は何年?長持ちさせるコツと寿命を縮めるNG習慣平均寿命の目安と、素材や使い方で差が出る理由、寿命を縮めてしまう習慣を具体的に紹介しています。

マウスピース矯正が向いている人・知っておきたい注意点

マウスピース矯正の装置
続いて、マウスピース矯正に関して見ていきましょう。

マウスピース矯正が向いているケース

マウスピース矯正が向いているのは、歯並びやかみ合わせそのものを根本から整えたい方です。

見た目だけを整えるラミネートベニアとは違い、歯を実際に動かすことで、噛む機能まで含めて改善できるのが大きな特徴です。

また、できるだけ自分の歯を削らずに残したい方やワイヤーが目立つのを避けたい方にも適しています。

透明な装置のため、周囲に気づかれにくいという点もメリットです。

さらに、奥歯を後ろへ動かす遠心移動によってスペースを確保できるケースもあり、抜歯を避けられる可能性が広がることもあります。

費用は自由診療で、部分矯正なら約10〜60万円、全体矯正では約60〜120万円が目安です。

前歯だけを動かす部分矯正については「インビザラインの部分矯正とは?費用やメリット、他のインビザ治療との違いまで解説」で詳しく解説しています。
関連記事インビザラインの部分矯正とは?費用やメリット、他のインビザ治療との違いまで解説部分矯正で対応できる範囲と費用の目安、全体矯正との違いを整理して解説しています。

マウスピース矯正の注意点

まず、装着したままジュースや加糖コーヒーなど糖質を含む飲み物を口にすると、砂糖水で歯をパックしたような状態になり、虫歯のリスクが大きく上がってしまいます。

装着中は水以外の飲み物を避けるようにしましょう。

また、コーヒーや赤ワイン、オレンジジュースなど色の濃い飲み物はマウスピースを着色させる原因になるため注意が必要です。

マウスピース矯正は1日20時間以上(目安は20〜22時間)の装着が必要です。

この装着時間を守れないと歯が計画どおりに動かず、治療期間が延びてしまう点も覚えておきましょう。

食事のたびの取り扱いは「マウスピース矯正中の食事で気をつけることは?外し方のコツと食べていいもの・ダメなもの」でまとめています。
関連記事マウスピース矯正中の食事で気をつけることは?外し方のコツと食べていいもの・ダメなもの装着したまま飲めるもの・外すべきものを一覧で整理し、外食や間食で困らないコツを紹介しています。

【目的別】あなたに合うのはどっち?選び方のポイント

「早く・見た目重視」ならラミネートベニア

挙式や就職の面接など、期日が決まっていて短期間で仕上げたい方には、ラミネートベニアが向いています。

歯を動かして少しずつ整えるマウスピース矯正と比べて、色や形だけを短期間でしっかり整えられるのが大きな魅力です。

ただし、これはあくまで歯並びのズレが小さいことが前提となる治療法です。

デコボコが大きい場合には適応外となり、先に歯を動かす矯正が必要になるケースもあります。

「歯を残して根本から整えたい」ならマウスピース矯正

歯並びやかみ合わせそのものを根本から健康的に整えたい方には、マウスピース矯正が向いています。

ラミネートベニアのように歯を削るのではなく、時間をかけて自分の歯を活かしながら理想の位置へ少しずつ動かせるのが大きな魅力です。

ただし、前歯だけを整える部分的なプランでは、奥歯のかみ合わせまでは十分に改善できない場合があります。

ラミネートベニアとマウスピース矯正は組み合わせもできる

必ずどっちか一方を選ばなければならないわけではありません。

まずマウスピース矯正で歯並びという土台をしっかり整え、そのうえで色や形をラミネートベニアで仕上げるという流れで2つの治療を併用する方法もあります。

歯並びが整った状態からラミネートベニアを行うことで、削る量を最小限に抑えられるというメリットもあります。

ラミネートベニアとマウスピース矯正のよくある質問

ラミネートベニアとホワイトニングの違いは?

ホワイトニングは薬剤で歯の「色」だけを白くする方法で、形やすき間は変えられません。一方ラミネートベニアは、薄いセラミックのシェルを貼ることで、色に加えて形や小さなすき間まで一度に整えられます。

色の後戻りが起こりにくいのも特徴です。

下の歯にも使える?

下の歯にも使用できます。

ただし下の前歯は面積が小さく、かみ合わせの力がかかりやすいため、適応や仕上がりは歯の状態によって変わります。

矯正を先にすべき?

歯並びのデコボコが大きい場合は、先にマウスピース矯正で歯並びを整えてからラミネートベニアで仕上げると、削る量を最小限に抑えられます。

見た目だけを短期間で整えたい軽度のケースでは、ラミネートベニア単独で対応できることもあります。

保険は適用される?

ラミネートベニアもマウスピース矯正も、審美目的の治療は自由診療(保険適用外)です。費用は全額自己負担となるため、事前に総額を確認しておくと安心です。

歯科矯正なら赤坂さくら歯科・矯正歯科へ

赤坂さくら歯科・矯正歯科では、院長と日本矯正歯科学会認定医が矯正治療を専門的に担当しています。

パノラマレントゲンやCTによる精密検査をもとに、できるだけ歯を残すための治療を提案し、抜歯や削合が本当に必要かどうかも慎重に見極めます。

赤坂駅から徒歩約30秒とアクセスが良く、朝7時30分から診療しているため出勤前や昼休みにも通院しやすい環境です。

完全予約制で待ち時間が少なく、ウェブ予約システムで24時間いつでもご予約いただけます。

症例|ラミネートベニア(サクラミネートベニア)上顎前歯8本・30代女性

Before(治療前)

ラミネートベニア8本の治療前

After(治療後)

ラミネートベニア8本の治療後

Before(上あごの咬み合わせ面)

ラミネートベニア8本の治療前(咬み合わせ面)

After(上あごの咬み合わせ面)

ラミネートベニア8本の治療後(咬み合わせ面)

項目 内容
治療内容 ラミネートベニア(サクラミネートベニア)上顎前歯8本
年齢・性別 30代女性
治療費用 1,440,000円(ラミネートベニア1本180,000円×8本)
治療期間 2週間
リスク・副作用 自由診療のため保険は適用されません。強い衝撃や歯ぎしりで割れたり外れたりすることがあります。装着後に一時的にしみる症状が出る場合があります。

※効果・結果には個人差があります。

※症例の治療費用は治療当時のものです。現在の料金とは異なる場合があります(現在は1本198,000円・税込)。

治療前の状態

上の前歯にすき間があり、歯の大きさや形にもばらつきが見られる状態でした。

2枚目の咬み合わせ面の写真を見ると、前歯の幅が不揃いで、歯と歯の間に空隙があることが確認できます。

ただし歯列そのものが大きく乱れているわけではなく、マウスピース矯正で歯を動かさなくても対応できる範囲でした。

選んだ治療と進め方

歯を動かさずに見た目を仕上げる方針とし、上あごの左右4番から4番、前歯8本にラミネートベニアを装着しています。

マウスピースを1日20時間以上装着する必要がなく、治療期間は2週間で完了しました。

治療後の変化

歯列の位置そのものは動かしていませんが、セラミックのシェルで歯の幅と形を調整することで、正面から見たときの並びが整って見えるようになりました。

咬み合わせ面の写真では、前歯の幅がそろい、すき間が閉じているのが確認できます。

この症例から言えること

この方法で対応できるのは、歯並びのズレが小さいケースに限られます。

デコボコが大きい場合は、先にマウスピース矯正で歯を動かしてからベニアで仕上げる流れが基本です。

症例|ラミネートベニア 右上2番1本・30代男性

Before(治療前)

ラミネートベニア1本の治療前

After(治療後)

ラミネートベニア1本の治療後

項目 内容
治療内容 ラミネートベニア 右上2番 1本
年齢・性別 30代男性
治療費用 198,000円(ラミネートベニア1本・税込)
治療期間 2週間
リスク・副作用 自由診療のため保険は適用されません。強い衝撃や歯ぎしりで割れたり外れたりすることがあります。装着後に一時的にしみる症状が出る場合があります。

※効果・結果には個人差があります。

治療前の状態

右上2番(上の前歯の右から2本目)の形と色が、周囲の歯となじんでいない状態でした。

歯列全体に大きな問題はなく、1本だけが浮いて見えるケースです。

選んだ治療と進め方

マウスピース矯正は歯を動かす治療のため、歯そのものの大きさや形を変えることはできません。

歯を並べ替えても解決しないケースのため、セラミックのシェルを1枚貼って隣の歯に合わせています。

治療期間は2週間で、マウスピースの装着時間を管理する必要もありません。

治療後の変化

隣の歯との色と幅がそろい、治療した歯が分かりにくい状態になりました。

この症例から言えること

複数の歯が重なっている、前歯全体が前に出ているといったケースでは、この方法では対応できません。

歯を動かすべきか、形を足すべきかは、精密検査で見極めることになります。

症例|マウスピース矯正

Before(治療前)

マウスピース矯正の治療前

After(治療後)

マウスピース矯正の治療後

項目 内容
治療内容 マウスピース矯正
リスク・副作用 自由診療のため保険は適用されません。痛みや違和感、むし歯や歯周病、後戻りが起こることがあります。

※効果・結果には個人差があります。

歯そのものの位置が動き、歯列のアーチが整っているのがお分かりいただけます。

ラミネートベニアでは歯の位置は動かないため、ここが2つの治療の決定的な違いです。

まとめ

ラミネートベニアとマウスピース矯正、どっちを選ぶかは、見た目を早く整えたいのか、歯並びから根本的に改善したいのかで変わってきます。

目的別に整理すると、次のように考えると選びやすくなります。

・短期間で前歯の見た目を整えたい → ラミネートベニア

・歯の色だけを白くしたい → ホワイトニング

・歯並びやかみ合わせを根本から改善したい → マウスピース矯正

・大きく欠けた歯までしっかり修復したい → セラミッククラウン

それぞれにメリットと注意点があるからこそ、自分の希望や歯の状態に合わせた判断が欠かせません。

監修医師:土黒 さくら
略 歴
2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
2020年 赤坂さくら歯科・矯正歯科 開院
2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
所属学会等
・日本口腔インプラント学会
・日本歯周病学会
・東京SJCD歯科スタディーグループ
・インビザライン 認定ドクター
・日本顕微鏡歯科学会

赤坂の歯医者 赤坂さくら歯科・矯正歯科
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カテゴリ:医師監修コラム, 審美歯科に関するコラム