歯の再生医療という言葉を耳にする機会が増えましたが、実は一つの治療法を指す言葉ではありません。
歯の神経を再生する治療から、歯ぐきや骨を再生する治療まで、対象となる部位も治療法も異なる複数の種類が存在します。
本記事では、歯の再生医療に含まれる4つの治療法を整理し、どんな症状や悩みにどの治療が向いているのかを比較表でご紹介します。
それぞれの治療法の内容について詳しく実用化されている歯の再生医療
目次
症状・目的から選ぶ 歯の再生医療の一覧

まずは4つの治療法の違いを整理してみましょう。
歯髄再生治療は、虫歯や外傷で神経が死んでしまった方に向けた治療で、歯髄(神経)を対象にし、治療期間の目安は半年〜1年です。
象牙質再生治療は、歯髄再生に加えて歯の強度をさらに高めたい方に向けた治療で、象牙質を対象にし、歯髄再生治療と同時進行で行われます。
歯周組織再生療法は、歯周病で歯ぐきや骨が下がってきた方に向けた治療で、歯ぐき・歯槽骨などを対象にし、期間は数ヶ月〜1年ほどです。
GBR(骨誘導再生術)は、インプラントに必要な骨の厚みが足りない方に向けた治療で、あごの骨を対象にし、期間は数ヶ月程度です。
症状が複数当てはまる場合や、どれに該当するか判断がつかない場合は、検査を受けたうえで歯科医師に相談することをおすすめします。
それぞれの治療法の特徴
歯髄再生治療
歯髄再生治療は、損傷したり死んだりした歯の神経(歯髄)を再生する方法です。
親知らずや乳歯などの不要歯から採取した歯髄幹細胞を培養し、神経の再生を促す成長因子とともに移植することで歯髄を再生します。
神経の機能を取り戻すことで、虫歯になりにくくなったり、歯のトラブルを早期に発見しやすくなったりするのが特徴です。
象牙質再生治療
象牙質再生治療は、歯髄再生治療とあわせて行い、歯髄とともに象牙質も再生する治療法です。
象牙質は歯の内側にある硬い部分で、不要な歯から採取した象牙質を粉砕し、歯髄幹細胞とあわせて移植することで再生を促します。
歯髄再生治療だけでも象牙質は0.2〜0.3mmほど再生しますが、象牙質を物理的に加えることで2〜3mmと大幅に再生でき、歯がより硬く強固になります。
歯周組織再生療法
歯周組織再生療法は、歯周病によって失われた歯周組織を再生します。
歯周組織とは歯肉や歯槽骨、歯根膜やセメント質などのことで、歯を支える土台にあたる部分です。
歯周組織再生材料を使って組織が再生しやすい環境を整えたり、特殊な膜を使って骨や歯根膜の再生を促したりする方法があり、歯周組織を再生することで歯の脱落を防ぎ、早期治療につなげることが期待できます。
GBR(骨誘導再生術)
GBRは骨誘導再生術とも呼ばれ、インプラント治療の際に骨が不足している部分に骨を再生する方法です。
自身の骨を採取して粉砕したり、骨を造るのを補助する材料を人工膜で覆って埋め込んだりすることで、骨の高さや厚みを補います。
これによりインプラントをしっかりと固定できるようになります。
歯の再生医療に共通するメリット・デメリット
4つの治療法に共通しているのは、体内に人工物を入れる従来の治療法と異なり、自分自身の細胞や組織を利用するため拒絶反応や副作用が起こりにくく、体への負担が少ない点です。
原因そのものを取り除きながら再生を促すため、根本的な治療が期待できるのも大きな利点です。
一方で、いずれも比較的新しい治療技術であるため、対応できるクリニックが多くありません。
厚生労働省に認められた歯科クリニックでしか受けられない治療も多く、採取した組織や患部の状態によっては、治療が難しい場合や十分な効果が得られない場合もあります。
また、自由診療となるため保険は適用されず、数十万円から数百万円ほどの費用がかかる点も、事前によく理解しておく必要があります。
歯の再生医療なら赤坂さくら歯科・矯正歯科クリニックにご相談ください

赤坂さくら歯科・矯正歯科クリニックは、歯髄再生治療・象牙質再生治療・歯周組織再生療法・GBRと、数少ないながら幅広い再生医療に対応しているクリニックです。
どの治療が自分に合っているか分からない場合も、検査の結果をもとに丁寧にご説明しますので、疑問や不安がある方もまずはお気軽にお問い合わせください。

監修医師:土黒 さくら
- 略 歴
- 2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
- 2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
- 2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
- 2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
- 2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
- 2020年 赤坂さくら歯科・矯正歯科 開院
- 2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
- 所属学会等
- ・日本口腔インプラント学会
- ・日本歯周病学会
- ・東京SJCD歯科スタディーグループ
- ・インビザライン 認定ドクター
- ・日本顕微鏡歯科学会
