最近、歯の再生医療という言葉を聞く方も増えてきました。
しかし、いったいどういう治療法なのか、よくわかりません。
今回は歯の再生医療について解説します。
この記事を読んで歯髄再生治療に興味を持った方は、ぜひ赤坂さくら歯科クリニックにご相談ください。
目次
再生医療とは
再生医療は機能障害や機能不全に陥った組織や臓器に対して、自身の細胞などを利用してその機能の再生を目指す治療法です。
人の体のさまざまな組織や臓器には、分化や自己複製の能力を持った幹細胞という細胞が存在します。
分化:ほかの細胞に変化する能力
自己複製:分裂して同じ細胞を作り出す能力
幹細胞を採取して培養し患部に移植することで機能の再生を促すのです。
ほかにも自身の骨や脂肪組織、皮膚組織などを利用して再生を促すこともあります。
歯と歯周組織の再生医療の種類
歯の再生医療は複数の種類があります。
・歯髄再生治療
・象牙質再生治療
・歯周組織再生療法
・GBR(骨誘導再生術)
それぞれの治療がどのようなものかを解説します。
歯髄再生治療
歯髄再生治療は、損傷したり死んだりした歯の神経(歯髄)を再生する方法です。
歯髄から採取した幹細胞を培養し、神経の再生を促す成長因子とともに移植することで歯髄を再生します。
歯の神経を再生することで、虫歯になりにくくなったり歯のトラブルを早期発見できたりします。
また、歯が長持ちするというメリットもあります。
こちらでも解説しています。
併せてご覧ください。
象牙質再生医療
象牙質再生医療は歯髄再生治療とともに行われ、歯髄とともに象牙質も再生する治療法です。
象牙質は歯の内側にある硬い歯の主体です。
不要な歯から採取した象牙質を粉砕し歯髄幹細胞とあわせて移植することで、歯髄と象牙質を再生します。
歯髄再生治療だけでも象牙質は0.2〜0.3mm再生します。
しかし象牙質を物理的に入れることで2~3mmと大幅に象牙質を再生でき、歯が硬く強固になるのです。
象牙質再生医療だけでは象牙質は再生しません。
歯髄幹細胞と組み合わせて行うことで象牙質が再生するため、歯髄再生治療とセットで行われることが多いです。
歯周組織再生療法
歯周組織再生療法は、歯周病によって失われた歯周組織を再生します。
歯周組織とは歯肉や歯槽骨、歯根膜やセメント質などのことです。
歯周病は菌が原因で歯を支える歯茎や骨などが溶けてしまう病気です。
歯と歯茎の境目に磨き残しがあると菌が停滞し、免疫反応によって起こった炎症が長く続くと歯肉や骨の組織が破壊されます。
歯周病は赤みや腫れがありますが痛みはなく、いつの間にか歯周組織が溶けていることが多いです。
歯周組織再生療法は歯周組織再生材料で歯が生える環境を再現したり骨の細胞を増やして歯周組織の再生を促します。
また、特殊な膜を使用して骨や歯根膜の再生を促す方法もあります。
歯周病が進行し続けると最終的には歯が抜け落ちます。
歯周組織を再生することで予防や早期治療が期待できるのです。
GBR(骨誘導再生術)
GBRは骨誘導再生術とも呼ばれ、インプラント治療の際に骨が不足している部分に骨を再生する方法です。
インプラントは失った歯や損傷した歯の代わりに人工の歯根を顎骨に埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。
自身の歯に被せ物をする入れ歯と違い、あごの骨に固定されるため、天然歯のようなかみ心地や安定感を得られます。
インプラントはあごの骨の高さや厚みが不足していると、歯根が収まりきらず露出した状態でしっかりと固定できません。
GBRは自身の骨を採取して粉砕したり、骨を造るのを手助け(誘導)する材料を入れて、人工膜で覆って患部に埋め込むことで、骨の高さや厚みを補います。
それによりインプラントをしっかりと固定できるようになるのです。
歯を再生医療で治療するメリット・デメリット
歯を再生医療で治療するメリットやデメリットを解説します。
従来の方法と比べてどんな特徴があるのかを理解することが大切です。
歯を再生医療で治療するメリット
歯の再生医療は自身の細胞などを利用するため、さまざまなメリットがあります。
・自身から採取した組織を使用するため、拒絶反応や副作用などが起こりにくい
・不要な組織や回復する組織を少量だけ採取するため、体の負担が少ない
・疾患の原因を取り除きながら再生を促すため、根本的な治療が期待できる
体内に人工材料を入れるほかの治療法と異なり、再生治療では拒絶反応や副作用が起こりにくく、体の負担も最小限で済みます。
歯を再生医療で治療するデメリット
歯を再生医療で治療する場合、デメリットもあります。
・新しい技術で受けられるクリニックが少ない
・組織や患部の状態によっては、治療が難しい場合や成功しないこともある
・費用が高いほか、自由診療のため保険も適用されない
歯の再生医療は比較的新しい技術です。
データが少なく安全性に細心の注意を払う必要があるため、厚生労働省に認められた歯科クリニックでしか受けられません。
また、採取した組織や患部の状態によっては治療が難しかったり培養が成功しなかったりします。
ほかにも、治療効果が現れない、続かないこともあります。
再生医療全体に言えますが、費用が高額です。
数十万から数百万円の費用がかかるケースが多く、自由診療で保険は適用されません。
再生医療を受ける場合、デメリットについてもしっかりと考慮することが大切です。
歯の再生医療なら赤坂さくら歯科クリニックにご相談ください
歯の再生医療は体の負担が少なく、根本的な治療が期待できます。
しかし、新しい治療法で受けられるクリニックが少ないです。
歯の再生医療が気になる方は、赤坂さくら歯科クリニックにご相談ください。
赤坂さくら歯科クリニックは歯の再生医療を行っている数少ないクリニックです。
歯髄再生、象牙質再生、歯周組織再生、GBRと多数の再生医療を行っています。
疑問や不安がある方も、まずはお気軽にお問い合わせください。