歯を失ったとき、インプラントと入れ歯で悩む方は少なくありません。
どちらも失った歯を補う治療ですが、噛む力や見た目、費用、寿命には大きな違いがあります。
この記事では両者の違いを5つの観点で比較し、自分に合う治療を見極めるポイントを解説します。
治療選びにお悩みの方は、ぜひ赤坂さくら歯科・矯正歯科にご相談ください。
目次
そもそもインプラントと入れ歯とは?基本を理解する

歯を失ったときの治療には、大きく分けて「インプラント」「入れ歯」「ブリッジ」の3つの選択肢があります。
いずれも失った歯の機能を補う方法ですが、その仕組みや費用、見た目には大きな違いがあります。
まずはそれぞれがどのような治療なのか、基本的な特徴から整理していきましょう。
インプラントの特徴
インプラントは、歯を失った部分の顎の骨にインプラント体を埋め込み、その上に上部構造を装着する治療法です。
埋め込んだインプラント体が顎の骨としっかり結合するため、自分の歯に近い感覚で噛める点が大きな魅力です。
一方で、骨にインプラント体を埋め込む外科手術が必要となり、治療は原則として自由診療(保険適用外)になります。
費用は高くなりやすいものの、機能性や見た目を重視する方に選ばれています。
入れ歯の特徴
入れ歯は、失った歯を補うために装着する取り外し式の装置で、一部の歯を失ったときに使う「部分入れ歯」と、全ての歯を失ったときに使う「総入れ歯」の2種類があります。
部分入れ歯は、残っている歯にバネ(クラスプ)をかけて固定する仕組みが一般的です。
インプラントのような外科手術が不要なうえ、保険が適用されるものもあり、比較的始めやすい点も見逃せません。
身体への負担をできるだけ抑えたい方に向いた選択肢でしょう。
ブリッジの特徴
ブリッジは、失った歯の両隣にある歯を削って土台にし、橋(ブリッジ)を架けるように連結した被せ物を装着する固定式の治療法です。
入れ歯のように取り外す必要がなく、インプラントのような外科手術も不要なため、両者の中間的な選択肢となります。
保険が適用されるものもあり、比較的短い期間で治療を終えられる点もメリットです。
ただし、健康な両隣の歯を削る必要があり、土台となる歯に負担がかかる点はデメリットでしょう。
また、失った歯の両隣に、支えとなる健康な歯が残っていることが治療の条件となります。
インプラントと入れ歯の違いを5つの観点で比較
インプラントと入れ歯は、どちらも失った歯を補う治療ですが、選ぶ基準は人それぞれです。
「噛みやすさ」「見た目」「費用」など、何を重視するかによって最適な選択は変わってきます。
ここからは両者の違いを5つの観点に分けて具体的に比較し、自身に合った治療を見極めるためのポイントを整理していきましょう。
まずは、ブリッジも含めた3つの治療法の違いを一覧表で確認しておきましょう。
| 比較項目 | インプラント | 入れ歯 | ブリッジ |
| 審美性 | 自然に近い | 保険はバネが見えることも(自費は自然) | 自然(自費はより自然) |
| 噛む力 | 天然歯の約80〜90% | 弱まりやすい | 比較的しっかり噛める |
| 寿命の目安 | 10〜15年以上 | 4〜5年程度 | 7〜8年程度 |
| 費用 | 自費(1本35〜50万円前後) | 保険5千〜2万円前後(片顎・保険適用時) | 保険適用あり(自費は高め) |
| 外科手術 | 必要 | 不要 | 不要 |
| 治療期間 | 数カ月程度 | 2週間〜1カ月程度 | 2週間〜1カ月程度 |
| 周囲の歯への負担 | 少ない | バネをかける歯に負担 | 両隣の健康な歯を削る |
※費用や期間は歯科医院やお口の状態によって異なります。
あくまで一般的な目安としてご覧ください。
噛む力・機能性の違い
両者の差が最も感じられるのが、噛む力です。
インプラントは顎の骨に固定されるため、噛む力は天然歯の約80〜95%ともいわれ、硬い食品も比較的問題なく噛めるとされています。
一方の入れ歯は天然歯より噛む力が弱まりやすく、硬い物が噛みづらかったり、食べられる物に制限が出たりする場合があります。
食事を存分に楽しみたい方にとって、この機能性の差は治療を選ぶうえで大きな判断材料となるでしょう。
見た目(審美性)の違い
見た目の自然さも見逃せないポイントです。
インプラントはセラミックなどの素材を用いることで、天然歯に近い自然な仕上がりが期待できます。
色や形を周囲の歯になじませやすく、人前で口を開けることに抵抗を感じにくいのが特徴です。
これに対して保険適用の入れ歯は、使用できる素材や形状が限られ、装着する位置によってはバネが外から見えてしまうこともあります。
ただし、入れ歯でも自由診療のものを選べば、バネのない自然な見た目に仕上げることも可能です。
見た目を重視する場合は、素材選びが満足度を左右します。
費用の違い
費用は、治療を選ぶうえで多くの方が気にされる点でしょう。
インプラントは自由診療のため、1本あたり35〜50万円前後が1つの目安とされますが、金額は歯科医院によって差があります。
保険適用の入れ歯であれば片顎5千円〜2万円前後で作製でき、費用を抑えやすいのが利点です。
なお、インプラントは条件によって医療費控除の対象になる場合もあるため、実際の費用は事前に歯科医院へ確認しておくと安心です。
また、費用を考えるうえでは長期的な視点も欠かせません。
入れ歯は4〜5年程度で調整や作り替えが必要になることが多いため、20年などの長いスパンで見ると、作り替えにかかる費用が積み重なっていきます。
初期費用はインプラントの方が高額ですが、長期のトータルコストで比較すると、その差は縮まっていく傾向がある点も知っておくとよいでしょう。
治療期間と身体への負担の違い
治療にかかる期間や身体への負担も、両者で大きく異なります。
入れ歯は型を取って作製するため、通常は2週間〜1カ月程度と比較的短い期間で治療を終えられることが多いです。
一方のインプラントは外科手術に加え、インプラント体が骨と結合するまでの治癒期間が必要となり、トータルで数カ月かかるのが一般的です。
さらに、顎の骨の量や状態によっては手術が難しく、治療そのものが受けられないケースもある点には注意しておきましょう。
寿命・耐久性の違い
長く使い続けられるかどうかも、治療選びの重要な視点です。
インプラントの寿命は一般に10〜15年以上とされており、安定性の高さが魅力です。
一方、入れ歯は顎の骨の変化に合わせて調整や作り替えが必要になるため、4〜5年程度が1つの目安となります。
いずれの治療を選んだ場合でも、定期的なケアが長持ちのカギを握ります。
インプラントが向いている人・入れ歯が向いている人
ここまで両者の違いを比較してきましたが、大切なのは「どちらが優れているか」ではなく、自身が何を優先したいかです。
インプラントは、食事をしっかり噛んで楽しみたい方や、見た目の自然さを重視したい方に向いています。
また、ブリッジのように健康な歯を削りたくない方、長期的に安定した機能を求める方にも適した選択肢でしょう。
一方の入れ歯は、まず費用を抑えたい方や、外科手術をできるだけ避けたい方におすすめです。
手軽に治療を始めたい場合や、全身疾患などの理由で手術が難しい方にとっても、無理なく取り入れやすい方法です。
どちらの治療にもそれぞれの良さがあり、優劣で決められるものではありません。
自身のライフスタイルや健康状態、そして「何を一番大切にしたいか」という条件に照らし合わせて選ぶことが、納得のいく治療への近道となります。
インプラントを受けられない・慎重な検討が必要なケース
インプラントは多くの方が受けられる治療ですが、お口や全身の状態によっては、治療が難しかったり、慎重な判断が必要になったりするケースがあります。
代表的なものは次の通りです。
・顎の骨の量や厚みが不足している場合(骨を増やす処置が必要になることがあります)
・重度の歯周病がある場合(先に歯周病の治療が必要です)
・血糖値のコントロールが不良な糖尿病の場合(感染や治癒の遅れにつながるおそれがあります)
・骨粗鬆症などで特定の薬(ビスフォスフォネート系製剤など)を服用している場合
・喫煙習慣がある場合(傷の治りや骨との結合に影響することがあります)
・顎の骨の成長が終わっていない成長期(未成年)の場合
・重い心疾患など、外科手術にリスクを伴う全身疾患がある場合
これらに当てはまる場合でも、状態によっては治療が可能なこともあります。
自己判断はせず、まずは歯科医院で検査を受け、必要に応じて主治医とも連携しながら判断することが大切です。
費用と見た目の両立を求める方へ|ノンクラスプデンチャーという選択肢
「インプラントの手術は避けたいけれど、入れ歯のバネが目立つのは気になる」という方には、ノンクラスプデンチャーという選択肢もあります。
これは金属のバネを使わず、歯ぐきになじむ色の弾力性のある樹脂で作る部分入れ歯です。
バネが見えないため見た目が自然で、装着感が軽く、金属アレルギーが心配な方にも選ばれています。
自由診療となり費用は保険の入れ歯より高くなりますが、インプラントほどの身体的・費用的な負担はなく、見た目と手軽さのバランスを取りたい方に向いた中間的な選択肢でしょう。
一方で、強度や適応できるケースに限りがあり、定期的な作り替えが必要になる点は理解しておきましょう。
治療後に後悔しないために|選ぶ前の注意点
治療法を選ぶ際は、装着して終わりではなく、その後のケアまで見据えておくことが後悔を防ぐポイントです。
例えばインプラントは、定期検診を怠ると「インプラント周囲炎」と呼ばれる炎症を起こすことがあり、悪化すれば脱落につながる可能性も否定できません。
これは入れ歯にも共通する考え方で、日々のセルフケアと定期的なメンテナンスこそが、治療の寿命を大きく左右します。
また、どちらの治療が適しているかは、お口の中の状態によってさまざまです。
インターネット上の情報や費用だけで自己判断してしまうと、自身の状態に合わない方法を選んでしまうおそれもあります。
まずは歯科医院で口腔内を診てもらい、現在の歯や顎の骨の状態を正しく把握したうえで、歯科医師としっかり相談して決めることが何より大切です。
専門家の視点を取り入れることで、長く満足できる治療につながります。
インプラント治療のリスク・副作用も理解しておく
インプラントは満足度の高い治療法ですが、外科手術を伴う以上、リスクや注意点も理解しておくことが大切です。
主なものは次の通りです。
・手術に伴うリスク:出血や腫れ、まれに神経や血管を傷つける可能性があります
・インプラント周囲炎:歯周病に似た炎症で、進行するとインプラントの脱落につながることがあります
・上部構造の破損やゆるみ:被せ物が欠けたり、ネジがゆるんだりすることがあります
・費用面の負担:原則として全額自己負担(自由診療)となります
・治療期間:骨と結合するまでの治癒期間を含め、数カ月かかります
これらのリスクは、信頼できる歯科医院で十分な検査を受け、治療後も定期的なメンテナンスを続けることで、大きく軽減できます。
事前に歯科医師から説明を受け、納得したうえで治療に進むことが、後悔しないためのポイントです。
インプラントと入れ歯に関するよくある質問
インプラントと入れ歯で患者様からよく寄せられる質問をまとめました。
入れ歯からインプラントに変更することはできますか?
多くの場合は可能です。ただし、顎の骨の量や状態によって治療方針が変わるため、まずは検査を受けて確認することをおすすめします。
糖尿病でもインプラント治療は受けられますか?
血糖値が良好にコントロールされていれば、治療が可能な場合があります。主治医と連携しながら慎重に判断するため、必ず事前にご相談ください。
インプラントの手術は痛くありませんか?
手術は麻酔をしたうえで行うため、手術中の痛みは抑えられます。赤坂さくら歯科・矯正歯科では、表面麻酔や電動麻酔、静脈内鎮静法など、痛みに配慮したさまざまな取り組みを行っています。
入れ歯は保険で作れますか?
はい、保険適用の入れ歯があり、費用を抑えて作製できます。より自然な見た目や快適な装着感を求める場合は、自由診療の入れ歯も選べます。
高齢でもインプラント治療はできますか?
年齢そのものに上限はありません。大切なのは全身の健康状態と顎の骨の状態です。一人ひとりの状態を確認したうえで、最適な治療をご提案します。
インプラント・入れ歯のご相談は赤坂さくら歯科・矯正歯科へ
「自分にはどちらの治療が合うのだろう」とお悩みの方は、ぜひ赤坂さくら歯科・矯正歯科にご相談ください。
下記は実際に赤坂さくら歯科・矯正歯科でインプラント治療された方の症例です。
Before


After


主な治療内容 :
右下6、右上4など複数部位へのインプラント埋入
インプラント上部構造(ジルコニアクラウン)の装着
治療のポイント:
複数部位にインプラント治療を行いました。上部構造には、白くて耐久性に優れた「ジルコニアクラウン」を採用しています。
金属を使用しないため見た目が自然で、天然歯に近い感覚でしっかりと噛めるお口元を取り戻すことができました。
赤坂さくら歯科・矯正歯科は一般歯科からインプラント、入れ歯、歯周治療まで幅広く対応し、患者様の状態に合わせた治療を提案します。
医師は確かな技術力を支えるため、勉強会に多数参加し、豊富な症例経験を積み重ねています。
治療への不安が拭えない方もご安心ください。
表面麻酔や電動麻酔、極細針、静脈内鎮静法など、痛みに配慮したさまざまな取り組みを行っており、女性スタッフ・女性医師による丁寧な対応で、きめ細やかに寄り添います。
赤坂駅から徒歩約30秒、赤坂見附駅からも徒歩8分というアクセスの良さが魅力で、朝7時30分から診療しているため、お仕事前のご来院にも対応可能です。
インプラントと入れ歯のどちらを選ぶべきか迷ったときは、まずは無料相談・カウンセリングからお気軽にお問い合わせください。
お口の状態を丁寧に確認し、あなたに最適な治療法を一緒に考えます。
赤坂さくら歯科・矯正歯科のインプラント治療にかかる費用や詳細については、併せて「インプラントの料金や治療費の相場に関して|港区赤坂駅徒歩30秒|赤坂さくら歯科・矯正歯科」のページをご覧ください。
まとめ

インプラントと入れ歯は、どちらも失った歯を補う大切な治療ですが、噛む力や見た目、費用、治療期間、寿命などの観点で多くの違いがあります。
しっかり噛みたい方や見た目を重視する方にはインプラント、費用を抑えたい方や手術を避けたい方には入れ歯が向いているなど、最適な選択は人によって異なります。
大切なのは自身が何を優先したいかという視点です。
そして治療後のセルフケアや定期メンテナンスが寿命を左右する点も忘れてはいけません。
選択に迷ったときは、専門家の意見を取り入れることが後悔しない治療への近道です。
赤坂さくら歯科・矯正歯科では、お口の状態を丁寧に確認し、患者様に合った治療をご提案します。
まずはお気軽にご相談ください。

監修医師:土黒 さくら
- 略 歴
- 2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
- 2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
- 2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
- 2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
- 2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
- 2020年 赤坂さくら歯科・矯正歯科 開院
- 2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
- 所属学会等
- ・日本口腔インプラント学会
- ・日本歯周病学会
- ・東京SJCD歯科スタディーグループ
- ・インビザライン 認定ドクター
- ・日本顕微鏡歯科学会
