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医師監修コラム

歯髄炎を放置するとどうなる?痛みが消えても危険な理由と進行の流れ

記事は、赤坂さくら歯科・矯正歯科 院長・歯科医師 土黒さくらの監修のもと作成しています。

「ズキズキしていた歯の痛みが、いつの間にか治まった」という経験はありませんか。

実はその状態は、歯髄炎が治ったのではなく、神経が死んでしまったサインかもしれません。

歯髄炎は原因を取り除かない限り自然に治ることはなく、放置すると根の先や顎の骨にまで感染が広がるおそれがあります。

この記事では、歯髄炎を放置した場合の進行の流れと、痛みが消えても安心できない理由をわかりやすく解説します。

気になる症状がある方は、赤坂駅から徒歩30秒の赤坂さくら歯科・矯正歯科へお気軽にご相談ください。

歯髄炎とは?歯の神経に炎症が起きた状態のこと

歯髄炎とは、歯の内部にある「歯髄(しずい)」に炎症が起きた状態です。

歯髄は一般的に「歯の神経」と呼ばれる部分で、虫歯などをきっかけに細菌や刺激が加わると炎症が生じます。

炎症の程度によって、神経を残せるかどうかが大きく変わります。

まずは歯髄炎の種類と、主な原因を確認していきましょう。

可逆性歯髄炎と不可逆性歯髄炎の違い

歯髄は神経・血管・細胞などからなる組織です。

歯髄炎は、回復の余地があるかどうかで次の2つに分けられます。

可逆性歯髄炎 不可逆性歯髄炎
状態 歯髄を除去しなくても回復の余地がある 歯髄を除去しないと治らない
主な症状 冷たいものが一時的にしみる。刺激がなければ痛みは出にくい 何もしていなくてもズキズキ痛む
熱いものがしみる、痛みが長く続く

冷たいものが一時的にしみる程度であれば可逆性の段階にとどまり、神経を残せる可能性があります。

一方、熱いものがしみる、何もしなくても痛むといった症状は不可逆性に進んでいるサインの場合があり、自分では見分けにくいため早めに歯科で検査を受けましょう。

歯髄炎を引き起こす主な原因

歯髄炎の原因として多いのは、虫歯の進行です。

虫歯が象牙質の深い部分まで進むと、細菌が出す毒素などの刺激で歯髄に炎症が起こり始めます。

さらに歯髄まで達した段階(C3)では、細菌が直接神経に入り込み、炎症が強くなります。

虫歯以外にも、次のようなことがきっかけになる場合があります。

・転倒や打撲による歯の破折・外傷

・詰め物や被せ物の不適合

・歯ぎしり・食いしばりなどによる過度な咬合力

・重度の歯周病による、根の先からの逆行性感染

特に注意したいのが、過去に治療した歯です。

銀歯やレジンの下で虫歯が再発すると外から見えにくく、自覚のないまま歯髄に達しているケースもあります。

歯髄炎を放置するとどうなる?進行の流れ

歯髄炎を治療せずに放置すると、炎症は歯の内部から根の先、さらに顎の骨へと段階的に広がっていきます。

歯髄炎→歯髄壊死→歯髄壊疽→根尖性歯周炎→顎骨・全身への感染拡大

途中で痛みが落ち着く時期があるため、進行に気づきにくい点に注意が必要です。

ここからは、それぞれの段階で歯の中に何が起きているのかを見ていきましょう。

段階1〜2:歯髄壊死から歯髄壊疽へ

段階1:歯髄壊死

炎症がさらに進むと、歯髄は機能を失って死んでしまいます。

痛みを感じ取る神経も働かなくなるため、それまでの痛みが消えることがあります。

一度壊死した歯髄が、自然に元の状態に戻ることはありません。

歯髄炎が起きてから神経が死ぬまでの期間については、「歯の神経が死ぬまでの期間は?リスクと治療法を詳しく解説!」で詳しく解説しています。

関連記事歯の神経が死ぬまでの期間は?リスクと治療法を詳しく解説!歯の神経が死ぬまでの期間の目安と、放置した場合のリスク・治療法を解説しています。

段階2:歯髄壊疽

歯の内部に残った細菌によって、壊死した歯髄が腐敗していく段階です。

次のような変化が現れることがあります。

・強い口臭

・歯が灰色や茶色っぽく変色する

痛みなどの自覚症状が出にくい時期のため、「治った」と思い込んでしまう方も少なくありません。

なお、まれに熱いものを口にしたときに痛みが出るケースもあります。

痛みの有無だけでは判断できない段階です。

大臼歯の精密根管治療の症例 治療前と治療後のCT画像

※効果・結果には個人差があります。

項目 内容
施術内容 精密根管治療(大臼歯)
費用 154,000円(治療当時の料金)
年齢・性別 50代男性
リスクと副作用 痛みや違和感、腫れ、炎症、再治療、外科処置

根の先に大きな病変がみられ、歯のグラつきや違和感を訴えて来院された50代男性の症例です。

段階3〜4:根尖性歯周炎から顎骨・全身への感染拡大

段階3:根尖性歯周炎

感染が根の先にある穴(根尖孔)から外へ広がり、歯根のまわりに炎症が起きた状態です。

根の先に膿がたまり、歯を支える歯槽骨が溶けていきます。

・噛むと痛い、歯が浮いたように感じる

・歯ぐきが腫れる、膿が出る

段階4:顎骨・全身への感染拡大

さらに進行した場合は、歯槽骨炎や顎骨炎へ進展することがあります。

重症例では周囲の組織に炎症が広がる蜂窩織炎(ほうかしきえん)となり、上顎では眼窩や脳、下顎では首から縦隔(左右の肺の間)へ感染が及ぶ可能性があります。

さらに、敗血症に至るケースも報告されているため注意が必要です。

糖尿病などで免疫力が低下している方は重症化しやすいため、より早めの対処が大切です。

痛みが消えても危険な理由|「治った」と「痛みを感じない」は違う

歯髄炎の痛みが消えたとき、炎症まで治まったとは限りません。

多くの場合、痛みを伝える神経が機能を失った状態、つまり歯髄壊死が起きていると考えられます。

感染源は歯の内部に残ったままのため、無症状のまま根の先へと進行していきます。

疲れがたまったときや体調を崩して免疫力が落ちたときに、歯がうずく、脈打つように痛むなどの形で症状が再燃することも珍しくありません。

神経が生きている段階であれば、神経を残す治療を検討できる場合があります。

痛みが消えるのを待たずに受診することが、歯を残すための治療の選択肢を広げることにつながります。

また、根尖病巣は痛みがなければ見た目ではわかりにくく、レントゲンや歯科用CTを使った検査でなければ把握しづらいのが実情です。

症状がない歯でも、定期検診で内部の状態を確認しておくと安心です。

歯髄炎が疑われるときの治療法と受診の目安

歯髄炎の治療法は、炎症や感染がどこまで進んでいるかによって異なります。

歯の状態 主な治療法
可逆性歯髄炎、炎症が一部に限局している 感染部分を除去し、MTAセメントなどで歯髄を覆う(覆髄)
または炎症部分の歯髄のみを除去する(断髄)ことで神経の温存を図る
不可逆性歯髄炎 歯髄を取り除き、根管内を洗浄・消毒して薬剤を充填する(抜髄)
歯質がほとんど残っていない、歯根破折、感染をコントロールできない 抜歯を検討

※神経を残す治療は適応が限られ、経過によっては抜髄へ移行する場合があります。治療の効果には個人差があります。

すでに神経が死んでしまった歯の治療については、「神経が死んだ歯を治療したい!治療法や放置した場合のリスクを解説」で詳しく解説しています。

関連記事神経が死んだ歯を治療したい!治療法や放置した場合のリスクを解説神経が死んだ歯の症状や治療法、放置した場合のリスクを解説しています。

次のような症状がある場合は、早めに歯科を受診しましょう。

・熱いものがしみる

・何もしなくてもズキズキする

・噛むと痛い、歯が浮いた感じがする

・歯ぐきが腫れた、膿が出てきた

・痛みが自然に消えた

受診までの間は、痛む側の頬を外側から冷たいタオルなどで冷やすと、痛みが和らぐことがあります。

痛む歯でかむのは避け、長風呂や飲酒、激しい運動など血行がよくなり体が温まる行動は控えましょう。

市販の鎮痛薬は痛みを一時的に和らげるだけで、歯髄炎そのものを治すことはできません。

根管治療の流れや費用については「赤坂で根管治療(歯の神経治療)|再発させない精密治療の流れと費用」で詳しく解説しています。

関連記事赤坂で根管治療(歯の神経治療)|再発させない精密治療の流れと費用再発させないための精密根管治療の流れと費用を解説しています。

赤坂で歯の神経の治療を相談するなら|赤坂さくら歯科・矯正歯科

赤坂さくら歯科・矯正歯科では、マイクロスコープやニッケルチタンファイルを活用し、根管内部を確認しながら治療を進めています。

院内に導入した歯科用CTで、レントゲンでは見えにくい根管の形状や病巣の広がりも立体的に把握可能です。

確かな技術力を支えるため、歯科医師は勉強会への参加を重ねており、症例経験を積んだスタッフも在籍しています。

インプラント・矯正歯科・精密根管治療・口腔外科に対応する、各分野のスペシャリストによる包括的歯科診療の体制が整っているのも強みです。

根管治療はラバーダム防湿を使用して行い、感染が落ち着いた後にMTAセメントなどを充填して、土台・被せ物を装着します。

治療後も定期的なメンテナンスと経過観察をおすすめし、処置前後や処置中は、動画や画像を用いて説明しています。

待ち時間を最小限に抑えたスムーズな診療を心がけ、24時間対応のWeb予約システムを完備しています。

女性ドクターと女性スタッフによる、優しく丁寧な対応も特徴です。

東京メトロ千代田線赤坂駅4番出口から徒歩30秒です。

診療時間は7:30〜12:30と13:30〜16:30で、土・日・祝は休診のため、出社前にも通えます。

必要に応じて、歯科麻酔科の認定医による静脈内鎮静法にも対応しています。

診療は全て自由診療で、初診カウンセリング料は9,900円(税込)です。

デンタルローンは3万円から申請でき、最大120回払い、実質年率2.9%〜となっています。

歯髄炎に関するよくある質問

歯髄炎について、患者様からよく寄せられる質問にお答えします。

痛みが治まったときの考え方や、受診までの対処、治療の回数など、受診前に気になるポイントを確認しておきましょう。

Q.痛みが消えたら治ったということですか?

A.治ったとは限りません。

歯髄炎の痛みが自然に消えた場合は、神経が死んで痛みを感じなくなっている可能性があります。

感染は歯の内部に残ったまま進むため、痛みが治まっても歯科で検査を受けましょう。

Q.歯髄炎は自然に治りますか?

A.歯髄炎は、原因を取り除かないまま自然に治ることはありません。

可逆性歯髄炎の段階であれば、虫歯などの原因を取り除くことで歯髄が回復する可能性があります。

不可逆性歯髄炎に進んでいる場合は、歯髄を取り除く治療が必要です。

Q.どのくらい放置すると神経が死にますか?

A.虫歯の深さや炎症の強さ、年齢などによって個人差が大きく、一概には言えません。

短期間で進む場合もあれば、自覚症状が乏しいまま時間をかけて進む場合もあります。

詳しくは「歯の神経が死ぬまでの期間は?リスクと治療法を詳しく解説!」をご覧ください。

Q.痛み止めを飲んでいれば大丈夫ですか?

A.痛み止めは症状を一時的に抑えるもので、原因となっている虫歯や細菌感染を取り除くことはできません。

薬で痛みが治まっている間にも、炎症が進むことがあります。

受診までのつなぎとして用法・用量を守って使い、できるだけ早く歯科を受診しましょう。

Q.治療は何回くらいかかりますか?

A.歯の状態や治療法によって異なります。

神経を残す処置は比較的少ない回数で済むこともありますが、処置後は経過観察のための通院が必要です。

抜髄の場合は、根管の数や形、炎症の程度などによって数回の通院が必要になるのが一般的です。

根管治療の後には、土台や被せ物を装着する工程も加わります。

Q.相談だけでも受診できますか?

A.はい、治療を始めるか決めていない段階でも、検査や相談のために受診いただけます。

歯髄炎は早い段階であれば神経を残せる可能性もあるため、気になる症状があれば早めにご相談ください。

赤坂さくら歯科・矯正歯科の初診カウンセリング料は9,900円(税込)です。

まとめ

歯髄炎は、痛みの有無だけでは進行の度合いを判断できない病気です。

記事のポイントを振り返っておきましょう。

・歯髄炎は原因を取り除かない限り、自然治癒しない

・痛みの消失は、歯髄壊死のサインである可能性がある

・放置すると根尖性歯周炎や、顎の骨・全身への感染につながるおそれがある

港区赤坂で歯の神経の痛みや違和感が気になる方は、赤坂さくら歯科・矯正歯科へご相談ください。

監修医師:土黒 さくら
略 歴
2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
2020年 赤坂さくら歯科・矯正歯科 開院
2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
所属学会等
・日本口腔インプラント学会
・日本歯周病学会
・東京SJCD歯科スタディーグループ
・インビザライン 認定ドクター
・日本顕微鏡歯科学会

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