インプラントを検討していると、「失敗」「後悔」といった言葉が目に入り、不安になる方も多いでしょう。大切な治療で失敗はしたくないと思うのは、当然のことです。けれども、インプラントの失敗は、その多くが原因のはっきりしたものであり、あらかじめ知って備えれば、かなりの部分を防げます。
この記事では、港区赤坂で朝7時半から診療している赤坂さくら歯科・矯正歯科が、インプラントの失敗とは何を指すのか、主な原因、失敗する確率、そして防ぐためにできることから、もし失敗したと感じたときの対処法までを、臨床の視点を交えてお伝えします。
目次
インプラントの「失敗」とは何を指すのか
はじめに、インプラントの失敗という言葉が、具体的にどんな状態を指すのかを整理しておきましょう。ひとくちに失敗といっても、その中身はさまざまです。
代表的なものとして、埋め込んだインプラントが骨としっかり結合せず、ぐらついたり抜け落ちたりするケースがあります。また、治療後の細菌感染によってインプラントの周りの骨が溶けるインプラント周囲炎、手術中の神経や血管の損傷、見た目や噛み合わせの不具合なども、失敗として語られます。ここで知っておきたいのは、これらの多くには、はっきりとした原因があるという点です。原因が分かっているということは、裏を返せば、あらかじめ手を打てば防げる余地があるということでもあります。
インプラントが失敗する主な原因

失敗の原因は、治療のどの段階で生じるかによって、大きく三つに分けて整理できます。順番に見ていきましょう。
手術前の診断や準備によるもの
意外に思われるかもしれませんが、失敗の芽は手術の前にひそんでいることがあります。歯周病を治さないまま治療を始めると、細菌が残ってインプラントに悪影響を及ぼします。また、顎の骨の量や全身の状態を十分に評価しないまま進めると、無理な計画になりかねません。歯科用CTなどによる精密な診断を行わずに手術に踏み切ることが、後のトラブルにつながる場合もあります。
手術中の技術によるもの
手術そのものの技術も、結果を大きく左右します。インプラントを埋め込む位置や角度がずれると、噛み合わせや見た目に問題が生じるのです。下顎の神経を傷つけてしびれが残ったり、上顎で骨を突き抜けて上顎洞に入り込んだりするおそれもあります。骨が足りない場合に行う骨造成やサイナスリフトが、うまくいかないこともあります。こうしたリスクを抑えるには、担当する歯科医師の経験と、正確な診断にもとづく手術が欠かせません。
手術後のケアによるもの
そして見落とされがちですが、手術後のケアによる失敗も少なくありません。最も多いのが、清掃やメンテナンスが不十分なために起こるインプラント周囲炎です。歯ぎしりや食いしばりで過剰な力がかかったり、喫煙が治りを妨げたりすることも、失敗の要因になるのです。治療が終わった後こそ、油断せずに向き合うことが大切になります。
見落とされがちな「最も多い失敗」はメンテナンス不足
ここで、失敗を語るうえで最も大切な事実をお伝えします。治療から時間がたって起こる失敗の多くは、清掃やメンテナンスの不足によるインプラント周囲炎だという点です。
インプラントには、天然の歯にある歯根膜という組織がなく、細菌の侵入を防ぐ関所を持ちません。そのため、清掃を怠ると歯周病に似た炎症が進み、支えている骨が溶けて、最終的にはインプラントが抜け落ちてしまいます。裏を返せば、この最も多い失敗は、毎日の丁寧な清掃と定期的な通院によって、患者さん自身の手で大きく減らせるということです。インプラントの失敗は決して運任せではなく、防げる部分が大きい治療だと理解しておくと、過度に怖がらずに向き合えるでしょう。
インプラントの失敗の確率はどれくらいか

では、実際に失敗する確率はどのくらいなのでしょうか。厚生労働省の資料によると、部分的または全体的に歯を失った症例で、10年から15年の累積生存率は上顎で約90%、下顎で約94%と報告されています。抜歯と同時に埋め込んだ場合や骨移植をともなった場合は、やや下がって87%から92%ほどとされています。
つまり、10年たっても9割前後の方が問題なく使い続けている計算になり、失敗はあくまで少数です。とはいえ、裏を返せば1割ほどの方が10年以内に何らかのトラブルを経験していることにもなります。糖尿病や歯周病がある方、喫煙している方では、この確率がさらに上がる傾向があります。過度に恐れる必要はありませんが、正しく備えることが大切だといえるでしょう。
失敗を防ぐためにできること

失敗の原因が分かれば、防ぐ手立ても見えてきます。ここでは、後悔しないために押さえておきたい点を整理します。
信頼できる医院と歯科医師を選ぶ
まず何より大切なのが、医院選びです。歯科用CTなどの診断設備が整っているか、インプラントの専門的な資格や十分な経験を持つ歯科医師が在籍しているか、そして保証やメンテナンスの体制が整っているかを確認しておきましょう。
術前の精密検査を受ける
骨の量や神経の位置、噛み合わせの状態を、歯科用CTで立体的に把握してから手術に臨むことが欠かせません。精密な診断は、手術中のトラブルを避けるための土台になります。
歯周病を治し、全身の状態を整える
歯周病がある場合は、先に治療して口の中を健康な状態にしておきます。糖尿病などの持病がある方は血糖のコントロールを整え、喫煙している方は禁煙に取り組むことで、失敗のリスクを下げられるでしょう。
術後のメンテナンスを続ける
治療後は、毎日の丁寧な清掃と、歯科医院での定期的なメンテナンスを続けることが、長く保つための鍵になります。ここまでお伝えしてきたとおり、術後のケアこそが失敗を防ぐ最大のポイントです。
もし失敗したと感じたときの対処法

万が一、インプラントにぐらつきや痛み、腫れ、出血、しびれといった気になる症状が出たときは、どう対応すればよいのでしょうか。大切なのは、放置せず、できるだけ早く相談することです。
まずは治療を受けた歯科医院に相談し、原因をはっきりさせることが第一歩になります。その医院での対応に不安がある場合は、別の歯科医師の意見を聞くセカンドオピニオンも有効です。原因が特定できれば、インプラントを一度取り外して炎症を治めてから埋め直したり、状況に応じて入れ歯などの別の方法に切り替えたりと、回復への道は残されています。加入している保証の内容も確認しておきましょう。失敗したと感じても、あきらめずに早めに動くことが、その後を大きく左右します。
「失敗したくない」なら、始める前の準備が大きな鍵
ここまで見てきたとおり、インプラントの失敗の多くは、手術の前の診断と医院選び、そして治療後のメンテナンスという、いわば手術そのもの以外の部分で決まります。手術の腕はもちろん大切ですが、それと同じくらい、始める前の準備と、続けていくケアが結果を左右するのです。
だからこそ、少しでも不安があるなら、治療を始める前に、納得できるまで相談することをおすすめします。診断の内容や費用、保証、メンテナンスの体制まで確認し、信頼できると感じた医院で治療を受けることが、後悔しないための最も確実な近道になります。
インプラントの失敗が不安なら赤坂さくら歯科・矯正歯科へ相談を
赤坂さくら歯科・矯正歯科は、赤坂駅から徒歩30秒、朝7時半からの診療という通いやすさが特徴です。失敗が不安な方にも安心して選んでいただけるよう、精密な診断と、治療後のサポートを大切にしています。
診断にはデジタル歯科用CTを用い、骨や神経の位置を立体的に把握したうえで、無理のない治療計画を立てます。担当するのは日本口腔インプラント学会の専門医でEAO認定医でもある歯科医師で、骨が足りない方には骨造成で対応しているのです。緊張しやすい方には、麻酔を専門に担当する歯科医師による静脈内鎮静法も用意しています。使用するのはノーベルバイオケア社とストローマン社の純正品で、インプラント本体には10年の保証を設けているのです。治療後は定期的なメンテナンスで長く支え、他院で受けた治療の不具合についてのご相談やセカンドオピニオンにも対応しています。年齢や状態だけであきらめてしまう前に、まずは検査を受けて、可能性を確かめてみてください。気になる症状やご質問があれば、どうぞお気軽にご相談ください。
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監修医師:土黒 さくら
- 略 歴
- 2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
- 2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
- 2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
- 2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
- 2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
- 2020年 赤坂さくら歯科・矯正歯科 開院
- 2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
- 所属学会等
- ・日本口腔インプラント学会
- ・日本歯周病学会
- ・東京SJCD歯科スタディーグループ
- ・インビザライン 認定ドクター
- ・日本顕微鏡歯科学会
