赤坂の歯医者 赤坂さくら歯科クリニック

医師監修コラム

歯の再生医療はどこまで進んでいるの?研究中の再生医療まで徹底解説

年齢とともに歯が弱くなり抜けることで、食事を楽しめなくなります。

また、入れ歯などを意識し、老いを感じることもあります。

そんな方におすすめなのが、歯に関する再生医療です。

今回は歯の再生医療の進展と、現在行われている研究について解説します。

歯の衰えを感じてきた方は最後まで読んでみてください。

赤坂さくら歯科クリニックでは、4つの再生医療を行っています。

記事を読んで気になった方は、ぜひご相談ください。

2024年10月時点で提供されている歯の再生医療


2024年10月現在、さまざまな再生医療が行われています。

再生医療は自身の細胞や組織を利用して、機能障害や機能不全に陥った組織の再生を目指す治療法です。

一時的な対処療法と違い、根本的な治療が期待できます。

クリニックで受けられる歯の再生療法を紹介します。

歯髄再生治療

歯髄再生治療は、歯の内部にある歯髄(神経を含む組織)を再生する方法です。

親知らずや乳歯などの不要歯から採取した歯髄幹細胞を培養し、移植して再生を促します。

神経が損傷したり死んだりした場合、通常は根管治療で神経を除去します。

しかし感覚が鈍くなり、栄養不足で歯がもろく、寿命も短くなりやすいです。

「根管治療」

神経を取り除いて歯の根管内を殺菌し、薬を詰めることで歯を残す治療法。

神経を再生することによって歯の異常を感知しやすくなり、栄養も行き渡ります。

そのため、歯が長持ちする効果が期待できるのです。

しかし、2020年頃から実用化され始めたまだ新しい技術のため、治療費は数十万から数百万円かかります。

こちらでも解説しています。

併せてご覧ください。

象牙質再生治療

象牙質再生治療は、歯の主体とも言える象牙質を再生する方法です。

被せ物や詰め物をする際や、虫歯の進行で歯が深く損傷した場合に行います。

通常、被せ物や詰め物には人工材料を使います。

進行した虫歯は痛みをとり、感染を防ぐため、根管治療で歯髄を除去することが一般的です。

象牙質を再生することで以下のようなメリットがあります。

・歯の厚みが増すことで歯が強化され、歯の破折リスク・抜歯リスクを下げることができる
・自然な歯の構造に近づけられる

象牙質再生は親知らずや乳歯などの不要歯から採取した象牙質を加工し、特殊な材料に包み移植します。

ただし、象牙質再生治療は、歯髄再生治療と組み合わせることで効果的に再生が進むことが多いです。

通常は、歯髄幹細胞と一緒に移植します。

また、昨年(2023年6月)から実用化されたばかりの新しい技術のため、行っているクリニックが少ないというデメリットもあります。

こちらでも解説しています。

併せてご覧ください。

歯周組織再生療法

歯周組織再生療法は歯肉、歯槽骨、歯根膜、セメント質などの歯周組織を再生する技術です。

歯周組織再生療法はさまざまな方法で歯周組織の再生を促します。

・再生材料で歯が生える環境を再現する
・骨や筋肉の細胞を増やして歯周組織の再生を促す
・特殊な膜を使用して骨や歯根膜の再生を促す

歯と歯茎の境目に汚れが蓄積すると菌がとどまり、免疫反応によって炎症が起こります。

その炎症が長く続くと歯肉や骨などの組織も破壊されてしまうのです。

これが歯周病で、進行すると歯が抜け落ちます。

歯周組織を再生することで歯の脱落防止や早期治療が期待できます。

GBR(骨誘導再生術)

GBRはあごの骨が不足している場合に使用される方法で、インプラント治療の際に行われます。

インプラントは歯を失った際に埋め込む人工歯です。

被せる差し歯や入れ歯と違いネジで直接埋め込むため、天然歯のような安定感やかみごこちが得られます。

しかし、あごの骨が不足していると、しっかりと固定がされません。

そのため、インプラントができない方も多くいました。

GBRは自身の骨を採取・粉砕し、特殊な膜で覆い患部に埋め込みます。

骨の高さや厚みを補うことでインプラントを受けられる方も増えるようになったのです。

現在研究されている歯の再生医療

2024年10月現在は歯を再生する「歯生え薬」が研究されています。

進めているのは京都のベンチャー企業「トレジェムバイオファーマ」の高橋先生らです。

歯の本数は親知らずを入れると通常28〜32本です。

乳歯は20本ですが、あごが成長したり新しい歯が生えたりして最終的には28本に達します。

しかし生まれつき歯がなかったり歯の本数が不足していたりすることがあります。

先天性欠如や無歯症という疾患で、放置するとデメリットがあるのです。

・生えている歯が歯のない部分に倒れる
・かみ合わせができず、生えている側の歯が伸びすぎてしまう

先天性(生まれつき)に歯の本数が不足している場合、USAG-1という体内の因子が骨の形成に関わる因子の働きを阻害しているとされています。

USAG-1は歯の発生を抑制するタンパク質です。

歯生え薬はUSAG-1の働きを抑制することで歯の発達を促し、新しい歯が生えることを期待されているのです。

現在はマウスやフェレットを使用した実験に成功しています。

2030年の実用化を目安に研究が進められているところです。

歯の再生医療は赤坂さくら歯科クリニックにご相談ください


2024年10月現在、歯髄、象牙質、歯周組織、あごの骨の再生医療が実用化されています。

また、2030年の実用化を目標に歯生え薬の研究開発も進められています。

しかし歯髄や象牙質は再生医療のなかでもまだ新しい技術のため、受けられないクリニックも多いです。

歯の再生医療が気になる方は、ぜひ赤坂さくら歯科クリニックにご相談ください。

赤坂さくら歯科クリニックでは、今回ご紹介した4つの再生医療を提供しています。

歯の健康に不安がある方や再生医療にご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

最新の技術であなたの歯を守り、快適な生活をサポートいたします。

監修医師:土黒 さくら
略 歴
2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
2020年 赤坂さくら歯科クリニック 開院
2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
所属学会等
・日本口腔インプラント学会
・日本歯周病学会
・東京SJCD歯科スタディーグループ
・インビザライン 認定ドクター
・日本顕微鏡歯科学会

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カテゴリ:医師監修コラム, 歯髄再生治療に関するコラム