赤坂の歯医者 赤坂さくら歯科クリニック

医師監修コラム

マウスピース矯正で歯が痛い原因は?対処法やおすすめの装置も紹介

透明で目立ちにくい、と話題のインビザラインキレイラインなどのマウスピース矯正ですが、歯が痛いと感じるときがあります。

この記事では、マウスピース矯正で歯が痛い原因や歯の痛みを軽減する光加速装置「オルソパルス」、また、歯が痛いときの対処法などについて解説します。

赤坂さくら歯科クリニックでは、さまざまな歯列矯正に対応しており、インビザライン矯正をはじめ、キレイライン矯正も取り扱っています。

歯列矯正のエキスパートである認定医が在籍しているため、安心してなんでもご相談ください。

マウスピース矯正で歯が痛い原因

マウスピース矯正中、さまざまな理由で歯が痛いと感じる場合があります。

ここでは、歯が痛い主な原因を紹介します。

矯正によって歯が移動する痛み

歯の痛みの原因で一番多いのは、歯の移動による痛みです。

歯茎部分には、「歯槽骨」という歯根を支えるための骨と、「歯根膜」という歯根部分と歯槽骨の間でクッションのような役割をする膜があります。

マウスピースで歯に矯正力をかけると、歯根膜にも力がかかり、圧迫(縮む)側と牽引(引っ張る)側ができます。牽引側で新たに歯槽骨を形成し、圧迫側では歯槽骨の吸収がおきるため、これを繰り返すことで少しずつ歯が移動する仕組みです。

このように歯根膜が伸び縮みしたり、歯槽骨が吸収される際に、歯に痛みを感じます

マウスピース装着から2〜3日で痛みが徐々におさまることがほとんどですが、強い痛みが続く場合は、一度医師に相談しましょう。

参考:歯の移動に伴う歯周組織変化

マウスピースを交換したばかりの痛み

歯が予定通りに動いていない状態で新しいマウスピースに交換すると、歯が痛いと感じる場合があります

マウスピース矯正は、段階を踏んで新しいマウスピースに交換していくため、通常であればそれほど大きな痛みは感じません(なじむまでの痛みは多少あります)。

しかし、決められた時間マウスピースを装着できていなかったり、順番を間違ってマウスピースを装着したりすると、痛みを強く感じることがあります。

矯正を成功させるためにも、必ずルールを守ってマウスピースを装着しましょう。

矯正中に受けた歯への衝撃による痛み

マウスピース矯正中は歯に常に負荷がかかっているため、不安定で敏感な状態です。少しの衝撃でも歯に痛みを感じやすくなります

普段の生活の中でいつも以上に歯への配慮は忘れてはいけません。

食事にも気を付ける必要があり、硬いものや歯ごたえがあるものはなるべく避けたり、最初から食事を細かくしたりと、食べやすいよう工夫することが大切です。

ゴムかけによる強い矯正力の痛み

マウスピース矯正では、歯の移動を助けたり噛み合わせを整えたりするため「ゴムかけ」をして、歯の矯正力を高めることがあります。この際に強い矯正力が歯にかかり、痛みを感じる場合があります。

歯が痛いからといって、自己判断でゴムかけを外すのは、今後の矯正スケジュールに影響が出るためやめましょう。徐々に歯の痛みは緩和されていきます。

虫歯や歯周病による痛み

マウスピース矯正中に虫歯や歯周病になり、歯に痛みを生じる可能性があります。

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正よりも虫歯や歯周病になりにくいとされています。

なぜなら、ワイヤー矯正と違って装置であるマウスピースは取り外し可能なため、口腔内を清潔に保ちやすいからです。

しかし、マウスピース矯正は自己管理が大切な分、口腔内ケアを怠れば虫歯や歯周病に誰でもなりえます

食事中は必ずマウスピースを外し、食後は歯磨きを心がけ、また、マウスピースも清潔に保ちましょう。マウスピースの汚れを放置すると細菌が繁殖し、トラブルの原因になります。

光加速装置(オルソパルス)でマウスピース矯正の歯の痛みを軽減

マウスピース矯正による、歯の痛みが気になる方には光加速装置の「オルソパルス」がおすすめです。

オルソパルスは矯正治療による歯の痛みを軽減したり、歯の動きを加速させ治療期間を短くしたりします

1日10分オルソパルスを口にくわえて赤外線を照射するだけで効果が出るため、近年注目を浴びています。

しかし、多くの歯科クリニックでは扱っていません。

赤坂さくら歯科クリニックでは、患者様の治療効果を高めるために、オルソパルスを扱っています。気になる方はお気軽にご相談ください。

マウスピース矯正で歯が痛い場合の対処法

マウスピース矯正で、歯が痛い場合の具体的な対処法について紹介します。

もちろん、痛みが長く続いたり我慢できないほどの痛みが生じたりしたときは、必ず医師に相談しましょう。

痛み止めを服用する

マウスピース矯正中の歯の痛みは痛み止め(鎮痛剤)を服用してもかまいません。歯科クリニックでも処方してくれることがほとんどです。

歯の移動による痛みや、ゴムかけによる痛みは数日で緩和されますが、ストレスなく矯正を続けるためにも痛み止めは有効です。

『(前略)歯周組織は機械的刺激や炎症に反応し,種々の分子を発現して活発なリモデリングを引き起こし,歯周組織の恒常性の維持機能を利用しながら歯は移動する(後略)』

引用:歯の移動に伴う歯周組織変化

ただし、上記にも記載がある通り、炎症を起こすことで歯が移動しますが、市販の痛み止めの中には抗炎症作用が強い痛み止めもあるため、むやみに服用すると歯の動きを抑える可能性があります

なるべく、歯科クリニックで処方してもらう痛み止めを使用するようにしましょう。

1つ前のマウスピースに戻る

予定通り矯正が進んでいないと、新しいマウスピースに交換したとき、痛みを生じることがあります。

この場合は医師に相談の上、1つ前のマウスピースに戻るという方法もあります。

一定期間、1つ前のマウスピースを装着することで、予定通り歯が動けば、新しいマウスピースに交換します。このとき、強い痛みがなければ、そのまま矯正を進めていきます。

しかし、矯正期間が長くなるため、マウスピース装着のルールは最低限守りましょう。

虫歯や歯周病を優先して治療

虫歯や歯周病での歯の痛みは、優先して治療しなければいけません。放置せずにすぐに担当の医師に相談しましょう。

そのままにしておくと虫歯や歯周病が進行し、歯の形が変わればマウスピースを作り直さなければいけません

マウスピース矯正とワイヤー矯正ではどちらが歯が痛い?

マウスピース矯正もワイヤー矯正も歯が動く仕組みは同じため、痛みはどちらもありますが、マウスピース矯正の方が痛みを感じにくいです。

インビザライン矯正を例にすると、マウスピースの交換は1週間に1回ほど、1枚ごとの歯の移動距離は0.25mmほどと短いです。

交換頻度が多く、歯にかかる圧力が少ないため、痛みを感じにくくなっています

一方、ワイヤー矯正は、1ヶ月に1回ワイヤーを交換・調整します。交換する期間が長いため、歯に強い圧力がかかりやすく、痛みを強く感じる方が多いです。

また、ワイヤー矯正のほうが口腔内トラブルが起きやすいです。

ワイヤー矯正は、歯の表面や裏側に、ブラケットという小さな装置を装着し、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を移動します。そのブラケットが、口腔内の粘膜を傷つけ、口内炎になりやすくなります。

その他、ワイヤーは自分で取り外しができないため、食後汚れがたまりやすく、ワイヤー矯正は虫歯や歯周病リスクが高まります

これらの理由から、マウスピース矯正の方が歯の痛みや口腔内のトラブルが少なくすむというわけです。

マウスピース(インビザライン)矯正の症例を紹介

症状:叢生(そうせい)
治療期間:1年6ヶ月(治療途中)
治療費用:900,000円(税抜)

こちらは、赤坂さくら歯科クリニックでマウスピース(インビザライン)矯正をした症例です。

全体的にでこぼこが目立つ歯並びでしたが、1年6ヶ月で痛みはほとんどなく、ここまできれいに歯が整いました(治療途中)。

上の歯は、飛び出ていた両方の八重歯がおさまり、奥にずれていた側切歯と違和感なく並びました。また、下の歯の中心ラインの大きなずれも改善してきており、今後さらに整ってくることでしょう。

上の歯、下の歯のがたつきが見違えるようにきれいなアーチ型になったことで、歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病予防につながります。

複雑なでこぼこの叢生の症例でしたが、抜歯なしできれいに歯がおさまりました。残りの矯正期間で、より納得していただける歯並びになるかと思います。

マウスピース矯正で気になることがあれば赤坂さくら歯科クリニックへ

マウスピース矯正中の歯の痛みは、ほとんどが「歯が動く」ときに生じる痛みです。

しかし、予定通りに歯が動いていなかったため、新しくマウスピースを交換したときの痛みや、ゴムかけによる高い矯正力による痛み、虫歯や歯周病による痛みなどさまざまあります。

歯が痛いのではないかと、マウスピース矯正をためらっている方には光加速装置のオルソパルスがおすすめです。

赤外線を1日10分照射することで、歯の痛みを軽減してくれます。矯正期間も大幅に短縮するため、人気の装置です。

その他、歯の痛みの対処法としては、痛み止めの服用や1つ前のマウスピースに戻す、虫歯や歯周病を優先して治療するなどありますが、まずは医師に相談することが大切です。

赤坂さくら歯科クリニックでは、患者様の悩みに寄り添い、最適な治療プランを紹介します。初回カウンセリングは無料です。オルソパルスも取り扱っているので、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。

より詳しくは、赤坂さくら歯科クリニックにてご相談・ご来院をお待ちしております。

監修医師:土黒 さくら
略 歴
2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
2020年 赤坂さくら歯科クリニック 開院
2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
所属学会等
・日本口腔インプラント学会
・日本歯周病学会
・東京SJCD歯科スタディーグループ
・インビザライン 認定ドクター
・日本顕微鏡歯科学会

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