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医師監修コラム

インプラントと差し歯の違いは?歯根で決まる選び方と費用の目安

歯を失ったり大きく削ったりしたとき、「インプラントと差し歯はどう違うのか」「自分はどちらになるのか」と迷う方はとても多くいらっしゃいます。名前は似ていても、2つの治療は成り立ちがまったく異なります。そして意外に知られていませんが、多くの場合はどちらが優れているかで選ぶのではなく、歯の根が残っているかどうかで自然に決まっていくのです。

この記事では、港区赤坂で朝7時半から診療している赤坂さくら歯科・矯正歯科が、インプラントと差し歯の構造の違いから、見た目や費用、寿命、そして迷ったときの考え方までを、臨床の視点を交えてお伝えします。

 

差し歯とインプラントは比べるより条件で決まる

まず結論からお伝えしましょう。差し歯とインプラントは、優劣を競うライバルというより、適応できる条件がそもそも違う治療です。差し歯は自分の歯の根を活かす方法であり、インプラントは根ごと失った場所に人工の根を作る方法になります。土台にできる根が残っているかどうかが、両者を分ける決定的なポイントです。

だからこそ、この2つは順番の関係になることも少なくありません。はじめは差し歯で歯を残していた方が、後に根が割れてしまい、次の一手としてインプラントを選ぶという流れもよく見られます。まずはそれぞれがどんな治療なのかを整理していきましょう。

差し歯は自分の歯根に土台を立てて被せる治療

差し歯は、むし歯や外傷で歯の頭の部分を大きく失ったとき、残っている歯の根に土台を立て、その上から人工の歯を被せる治療です。歯の根の中に立てる土台をコアと呼び、上に被せる人工歯をクラウンと呼びます。つまり差し歯とは、コアとクラウンを組み合わせた被せ物の一種だと考えると分かりやすいでしょう。日常会話では差し歯と呼びますが、歯科ではクラウンや被せ物と表現することが一般的です。

ここで押さえておきたいのが、差し歯と入れ歯はまったくの別物だという点です。差し歯は自分の根に固定する動かない歯であるのに対し、入れ歯は歯を失った部分に取り外し式で補う装置になります。銀歯も被せ物の仲間ですが、素材が金属というだけで、構造としては差し歯と同じ考え方です。

インプラントは失った歯根の代わりを骨に埋める治療

一方のインプラントは、歯を根こそぎ失った場所に、人工の歯根を顎の骨へ埋め込む治療です。骨としっかり結合した人工歯根の上に、連結部品のアバットメントを介して人工歯を取り付けます。自分の根がもう使えない場合でも、新しく根から作り直せる点が最大の特徴になります。差し歯が自分の根を土台にするのに対し、インプラントは土台そのものを人工的に用意すると考えると、違いがすっきり整理できるはずです。

 

最大の違いは歯の根が残っているかどうか

ここまでで見えてきたとおり、両者を分ける一番の境目は、噛む力を支える歯の根が使える状態で残っているかどうかにあります。差し歯は健康な根が土台として残っていることが絶対の条件です。根が縦に割れていたり、深いむし歯で保存できなかったりする場合には、差し歯を選ぶことはできません。

反対にインプラントは、根が残っていない場所にこそ適しています。歯を抜いてしまった後や、根が割れて抜歯が必要になった後でも、骨の状態が整っていれば人工の根で機能を取り戻せます。「差し歯にしたいのにできないと言われた」という声の多くは、この根の状態が原因です。自分がどちらに当てはまるのかは、レントゲンやCTで根と骨の状態を確かめてはじめて分かります。

 

見た目と噛み心地、虫歯リスクの違い

構造の違いは、日々の使い心地にもそのまま表れてきます。ここでは見た目や噛み心地、そして意外と誤解されやすい虫歯のリスクについて整理していきましょう。

見た目と噛み心地はどう変わるか

見た目については、差し歯もインプラントも、自費のセラミックなどを選べば天然歯に近い自然な仕上がりを目指せます。ただし差し歯で金属の土台を使った場合、年月とともに歯茎の境目が黒ずんで見えることがあります。金属を使わない土台を選ぶと、こうした変化を抑えやすくなるでしょう。

噛み心地には、それぞれの良さがあります。差し歯は自分の根が残っているため、噛んだときの微妙な感覚が保たれやすい点が強みです。インプラントは根の周りのクッションにあたる組織を持たないものの、骨に直接固定されるぶん、硬いものもしっかり噛める安定感があります。どちらが優れているというより、失った歯の状態に合った方が快適に感じられるものです。

虫歯と再発のリスク

「差し歯は虫歯にならないから安心」と考える方がいますが、これは半分だけ正しい理解です。確かに人工歯そのものは虫歯になりません。しかし土台となっている自分の根は、汚れがたまれば二次的なむし歯や歯周病を起こし、進行すれば抜歯に至ることもあります。差し歯の寿命は、被せ物よりもむしろ支える根の健康に左右されるといっても言い過ぎではありません。

インプラントは人工物なので虫歯にはなりませんが、周囲の歯茎や骨が細菌に感染するインプラント周囲炎という別のリスクを抱えています。結局のところ、どちらを選んでも毎日のケアと定期的なメンテナンスが欠かせない点は共通しているのです。

 

費用と保険適用の目安

費用の面では、保険が使えるかどうかが両者の大きな分かれ目になります。差し歯には保険が適用される選択肢があり、インプラントは原則として自費診療です。

差し歯の費用の目安

差し歯は、素材によって保険診療と自費診療に分かれます。保険が適用される硬質レジン前装冠などであれば、3割負担でおおむね1本あたり3千円から1万円ほどが目安でしょう。一方、見た目や耐久性にすぐれたオールセラミックやジルコニアといった自費の素材では、数万円から十数万円ほどと幅が出てきます。費用を抑えたいのか、審美性や長持ちを重視したいのかで、選ぶ素材が変わってくるでしょう。

インプラントの費用の目安

インプラントは公的保険が使えないため、全額が自費診療になります。赤坂さくら歯科・矯正歯科の場合、奥歯であれば埋入手術が33万円、アバットメントが5万5千円、上部構造のクラウンが16万5千円で、合計するとおよそ55万円(税込)が目安です。前歯のクラウンは22万円で、見た目の自然さがより求められる前歯のほうがやや高くなります。骨が足りずに骨造成をともなう場合は、その分の費用が加わります。なお、インプラント治療は医療費控除の対象になることがあり、確定申告で負担が軽くなる場合もあるのです。

実際の治療例と費用

当院でインプラント治療を受けられた方の症例をご紹介します。なお、費用や治療期間は口の中の状態によって一人ひとり異なる場合もありますのでご承知おきください。

施術内容 インプラント治療・インビザライン矯正
費用 1,540,000円
インビザライン矯正:990,000円
インプラント:550,000円
年齢・性別 20代男性
治療期間 2年半
リスクと副作用 痛み、腫れ、炎症、違和感、歯周病、虫歯

この例は歯並びを整えるインビザライン矯正をあわせて行っているため総額が大きくなっていますが、インプラント単体の費用は、奥歯でおよそ55万円が一つの目安になります。

 

寿命とメンテナンスの目安

長い目で見たときの持ちにも、それぞれの特性が出てきます。差し歯の寿命は素材と土台の根の状態に大きく左右され、保険の素材でおおむね5年から8年、自費のセラミックやジルコニアでは10年から20年以上使えることもあるでしょう。ただしこれはあくまで目安で、支える根や歯茎が健康に保たれているかが最終的な寿命を決めます。

インプラントは、厚生労働省の委託事業による資料でも、10年から15年の累積生存率が上顎で約90%、下顎で約94%と報告されています。長期にわたって安定しやすい治療だといえますが、これも定期的なメンテナンスが前提になります。どちらの治療でも、歯ぎしりが強い方はナイトガードで力を分散させることが、寿命を延ばす確かな一手になるでしょう。

 

どちらを選ぶべきか、迷ったときの考え方

ここまでの内容を踏まえると、選び方の軸は意外とシンプルに整理できます。自分の歯の根が健康に残っているなら、まずは差し歯でその歯を活かす方向が第一候補になります。自分の歯を残せることは、それだけで大きな価値があるからです。根が割れていたり、すでに歯を失っていたりする場合は、インプラントやブリッジ、入れ歯といった、根を失った場所を補う治療が選択肢になります。

ここで気をつけたいのが、見た目の白さだけを基準に急いで決めてしまうことです。土台になる根の状態を十分に確かめないまま被せ物を入れると、数年後に根が割れて作り直しになり、結局インプラントへ移行する二度手間になりかねません。だからこそ、素材の名前や費用の前に、まずは根と骨の状態を正確に診断してもらうことが、遠回りに見えて一番の近道になります。どちらが自分に向いているか判断に迷うときは、赤坂さくら歯科・矯正歯科までお気軽にご相談ください。

 

赤坂さくら歯科・矯正歯科の治療への考え方

赤坂さくら歯科・矯正歯科は、赤坂駅から徒歩30秒、朝7時半からの診療という通いやすさが特徴です。差し歯にするかインプラントにするかは、まず歯の根と骨の状態を見極めるところから始まります。

当院ではデジタル歯科用CTを用いて、根の割れや骨の量を立体的に把握し、残せる歯はできるだけ残す方針で治療方針を提案しています。セラミックによる審美的な被せ物にも対応しており、見た目の自然さを重視した仕上がりを目指せるでしょう。インプラントが必要な場合は、日本口腔インプラント学会の専門医が担当し、骨が足りない方には骨再生治療や骨造成で対応します。使用するインプラントはノーベルバイオケア社とストローマン社の純正品で、治療後も長く支える体制を整えているのです。

 

インプラントと差し歯の違いで迷ったら赤坂さくら歯科・矯正歯科へ相談を

インプラントと差し歯の違いは、突き詰めれば自分の歯の根が使えるかどうかに行き着きます。根が残っていれば差し歯でその歯を活かせますし、根ごと失っていればインプラントで新たに根から作り直せます。見た目や費用、寿命の違いも大切ですが、その前提として、まずは根と骨の状態を正しく知ることが何よりの出発点になるでしょう。

自分はどちらに当てはまるのか、費用はどのくらいかかるのか、こうした疑問は一人で抱え込む必要はありません。港区赤坂の赤坂さくら歯科・矯正歯科では、精密なCT診断をもとに、差し歯とインプラントの双方から一人ひとりに合った治療をご提案しています。気になる症状やご質問があれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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監修医師:土黒 さくら
略 歴
2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
2020年 赤坂さくら歯科・矯正歯科 開院
2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
所属学会等
・日本口腔インプラント学会
・日本歯周病学会
・東京SJCD歯科スタディーグループ
・インビザライン 認定ドクター
・日本顕微鏡歯科学会

赤坂の歯医者 赤坂さくら歯科・矯正歯科
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