「インプラントの手術と聞くと、何時間もかかる大がかりなものを想像してしまう」という声をよく耳にします。けれども実際の手術は、1本であれば30分ほどで終わることが多く、その日のうちに帰宅できるケースがほとんどです。一方で、治療が完了するまでには数か月かかります。手術にかかる時間と治療全体の期間は、まったく別の話だと理解しておくと、見通しがぐっと立てやすくなるでしょう。
この記事では、港区赤坂で朝7時半から診療している赤坂さくら歯科・矯正歯科が、インプラント手術にかかる時間の目安、当日の流れ、術式ごとの違い、そして治療期間との関係までを、実際の臨床の感覚を交えてお伝えします。
目次
インプラント手術の時間は1本あたり30分ほどが目安

最初に結論からお伝えしましょう。インプラントを埋め込む手術にかかる時間は、1本あたりおおむね30分程度とされています。処置する歯が1本増えるごとに、20分ほどが上乗せされていくのが一般的な目安になります。骨が足りずに骨を増やす骨造成をともなう場合は、合わせて60分ほどを見込んでおくとよいでしょう。
つまり、本数や処置の内容によって幅はあるものの、短ければ10分ほど、長くても1時間を少し超える程度に収まるケースが多いといえます。全身麻酔で何時間も眠るような大手術とは、性質が大きく異なります。ここを知っておくだけでも、手術当日のイメージはずいぶん軽くなるはずです。
手術時間と治療期間は別物
ここで多くの方が混同しがちなのが、「手術の時間」と「治療の期間」の違いです。手術そのものは今お伝えしたとおり短時間で終わりますが、インプラントが完成するまでには通常3か月から6か月ほどかかります。では、なぜこれほど差が生まれるのでしょうか。
理由は、埋め込んだインプラントが顎の骨としっかり結合するのを待つ時間が必要だからです。この結合はオッセオインテグレーションと呼ばれ、人工歯根と骨が一体化する生体の反応を指します。骨が育つスピードは薬で早められるものではなく、待つこと自体が治療の一部になります。手術が短いからといって、すぐに噛めるようになるわけではない理由は、ここにあるのです。
手術当日の流れと工程ごとの時間の目安

実際の手術当日は、思っているよりも淡々と進みます。来院から帰宅までのおおまかな流れと、それぞれにかかる時間の目安を順に見ていきましょう。
まず来院後、受付と体調の確認をすませ、手術前の準備に入ります。続いて麻酔です。痛みを抑えるための局所麻酔を施し、十分に効いたことを確認してから処置が始まります。中心となる埋入の工程では、歯茎を切開して顎の骨に穴を開け、インプラント体を埋め込みます。ここまでが、1本でおよそ30分前後の中身でしょう。
埋入が終わると、止血と縫合を行い、噛み合わせや状態を確認します。その後は院内で少し休憩し、問題がなければ帰宅という流れです。手術自体は日帰りで受けられることがほとんどで、入院の必要はありません。なお、局所麻酔の効果は処置後おおむね2時間から3時間ほどで切れていくため、その日の食事は感覚が戻ってからとるようにしましょう。
術式によって変わる手術の時間と回数

インプラント手術には主に三つの方法があり、選ぶ術式によって手術の回数や全体の進み方が変わってきます。赤坂さくら歯科・矯正歯科では、1回法、2回法、そして即日インプラントの三つに対応しています。
1回法は手術が一度で済む方法
1回法は、その名のとおり外科手術を一度だけ行う方法です。歯茎を切開して顎の骨にインプラント体を埋め込み、その上に連結部品のアバットメントをあえて歯茎から出した状態にして縫合します。傷の治りと骨の結合を待ち、結合が確認できたら上部構造である人工歯を取り付けて仕上げます。手術が一度で済むぶん、体への負担や通院の手間を抑えやすい方法だといえるでしょう。
2回法は一次手術と二次手術に分ける方法
2回法は、手術を二回に分けて進める方法になります。一次手術ではインプラント体を埋め込んだあと、歯茎の中に完全に隠すように縫合するのが特徴です。骨としっかり結合するのを待ってから、二次手術で再び歯茎を小さく開いてインプラントの頭を出し、アバットメントを取り付けます。
この二次手術は、土台を一から埋める一次手術に比べると処置の範囲が狭く、時間も短く済むのが一般的です。多くの場合、数十分ほどで終わります。骨を増やす処置が必要なケースや、より確実に結合させたいケースで選ばれることが多い方法でしょう。
即日インプラントは1日で仮歯まで入れる方法
即日インプラントは、抜歯即時荷重とも呼ばれ、抜歯からインプラントの埋入、アバットメントの取り付け、仮歯の装着までを1日で行う方法です。歯がない期間が生じにくく、前歯のように見た目が気になる部位で選ばれることが多くなっています。ただし、骨や歯茎の状態によって適応できるかどうかは変わるため、事前の検査と診断が欠かせません。当院では精密な検査をもとに、一人ひとりに合った術式を提案しています。
手術時間を左右する5つの要因
同じインプラント手術でも、所要時間には差が出ます。どんな条件で長くなりやすいのかを知っておくと、自分のケースをイメージしやすくなるでしょう。
一つ目は、埋入する本数です。本数が増えるほど工程も増え、1本あたり20分前後ずつ時間が積み上がっていきます。二つ目は、骨の量と骨造成の有無でしょう。骨が足りない場合は、GBR(骨を再生させる治療)や、上顎の奥でのサイナスリフト(ラテラルアプローチ)、ソケットリフト(クレスタルアプローチ)といった骨を補う処置が加わり、その分だけ手術は長くなります。
三つ目は、全身の状態です。持病があり血圧や血糖の管理が必要な方では、安全のために慎重な進行が求められます。四つ目は、抜歯を同時に行うかどうかで、抜歯即時のケースでは複数の工程が一度にまとまります。五つ目は、静脈内鎮静法を併用するかどうかでしょう。点滴で眠ったような状態にする鎮静を行うと、その準備や術後の回復に時間が加わりますが、緊張しやすい方にとっては負担の少ない選択になります。
なぜ治療全体には数か月かかるのか

手術が短いのに治療期間は長い、その理由をもう少し掘り下げておきましょう。先ほど触れたとおり、最大の要因は骨とインプラントが結合するのを待つ時間にあります。
赤坂さくら歯科・矯正歯科の場合、カウンセリングと検査に1日から2週間、埋入手術に1日から2日、骨との結合を待つ治癒期間に1か月から6か月、型取りと上部構造の装着に1週間から3週間ほどを見込んでいます。合計すると、通常はおよそ3か月から6か月です。骨造成を併用する場合は、骨が育つのを待つぶん、1年近くかかることもあります。
期間には個人差が大きく、骨の状態や本数、選ぶ術式によって変わってくるのです。少しでも早く歯を入れたい場合は、抜歯と同時に埋入する方法や、即日インプラントが選択肢になります。治療の見通しや通院の回数については、検査のうえで具体的にお伝えできますので、気になる方は遠慮なくおたずねください。厚生労働省の資料でも、インプラントは骨と結合させる工程を経るために一定の期間を要する治療と説明されています。(厚生労働省 歯科インプラント治療のためのQ&A)
通院回数とスケジュールの目安
通院の回数は、術式や骨の状態によって変わりますが、一般的にはカウンセリング、検査、手術、経過の確認、型取り、上部構造の装着といった節目ごとに来院します。2回法では二次手術のぶん来院が一度増えますし、骨造成を行えばさらに通院は重なります。とはいえ、一回ごとの処置時間は短いものが多く、通院そのものが大きな負担になりにくいのが実際のところです。仕事や予定に合わせて間隔を調整できる点も、知っておくと安心でしょう。
手術の負担と時間を抑えるための工夫
ここで一つ、見落とされやすい視点をお伝えします。手術当日の時間を短く、かつ正確にするカギは、実は手術の前の準備にあります。一見すると遠回りに思えるかもしれませんが、事前の精密な計画こそが当日のスムーズさを左右するのです。
赤坂さくら歯科・矯正歯科では、デジタル歯科用CTで顎の骨や神経の位置を立体的に把握し、シミュレーションのうえで埋入位置を計画します。あらかじめ最適な位置と角度が定まっていれば、当日は迷いのない処置が可能になり、結果として手術時間の短縮にもつながります。準備に手間をかけるほど、本番が短く安全になるという関係があるわけです。
痛みへの配慮も、負担を減らす大切な要素でしょう。当院では、注射の前に表面麻酔を施し、電動注射器や細い針を用いて、麻酔そのもののチクッとした痛みを抑えています。緊張しやすい方や痛みに敏感な方には、麻酔を専門に担当する歯科医師による静脈内鎮静法を導入しており、点滴でうとうとと眠るような状態のまま手術を受けていただけます。
赤坂さくら歯科・矯正歯科のインプラント手術の特徴
赤坂さくら歯科・矯正歯科は、赤坂駅から徒歩30秒という通いやすさと、朝7時半からの診療が特徴です。出勤前の時間を使って通えるため、手術後の経過観察や複数回の通院も続けやすくなっています。
手術法は、1回法と2回法に加えて、1日で仮歯まで入れる即日インプラントの三つに対応しています。骨が足りない方には骨再生治療や骨造成で骨を補い、他院で難しいと言われた方の治療につなげてきました。使用するインプラントはノーベルバイオケア社とストローマン社の純正品で、デジタル歯科用CTによる精密な診断のもとに計画を立てているのです。麻酔を担当する歯科医師による静脈内鎮静法など、痛みや不安への配慮も整えています。インプラントを含むコラムは院長の土黒さくらが監修しており、診断から手術、治療後まで一貫した体制で対応しています。
手術の時間や流れの不安は赤坂さくら歯科・矯正歯科へ相談を
インプラントの手術にかかる時間は、1本あたり30分ほどが目安で、本数や骨造成の有無によって10分から1時間あまりまで幅があるといえるでしょう。手術自体は日帰りで受けられる短い処置ですが、骨としっかり結合させるために、治療全体では3か月から6か月ほどを見込んでおく必要があります。手術時間と治療期間を分けて考えることが、安心して治療に臨む第一歩になるでしょう。
どの術式が向いているか、どれくらいの時間や回数がかかるかは、骨や歯茎の状態によって一人ひとり異なります。検査と診断を受けてはじめて、具体的な見通しが見えてきます。手術への不安や疑問がある方は、どうぞ一人で抱え込まず、赤坂さくら歯科・矯正歯科にご相談ください。

