赤坂の歯医者 赤坂さくら歯科クリニック

医師監修コラム

歯の再生医療が変える未来とは?実用化されている治療と最新の研究

歯の再生医療は、失われた歯とその機能を回復させる新しい治療法です。

歯髄再生治療、歯周組織再生療法に加え、最新の研究では象牙質再生治療、歯生え薬も登場し、より多くの人々が健康な歯を長く維持できる未来が期待されています。

本記事では、歯の再生医療の現在と未来について詳しく紹介していきます。

歯の再生医療を受けるなら、赤坂さくら歯科クリニックまでお気軽にご相談ください。

歯の再生医療とは何か?実用化されている再生医療

歯の再生医療は、現在、主に歯髄再生治療と歯周組織再生療法の2つがあります。

以下より、歯髄再生治療と歯周組織再生療法について詳しく見ていきましょう。

幹細胞を用いた歯髄再生治療

歯の神経(歯髄)を失うと、歯が脆くなり、虫歯や感染症のリスクが高まります。

この問題を解決するのが、歯髄再生治療です。

歯髄再生治療は、幹細胞を使って歯の神経を再生させる歯の再生医療で、2020年に実用化されました。

治療では、乳歯や親知らずなどから採取した歯髄幹細胞を培養し、それを神経を失った歯の根管に移植します。

歯髄幹細胞は、神経、血管、象牙質を再生する力があり、歯に栄養を送ったり、免疫機能を高め、感染を防いだりする効果があります。

歯髄再生治療は、歯の寿命を延ばし、自分の歯を長く残せる可能性を広げる治療として注目すべき歯の再生医療です。

歯茎と骨を再生する歯周組織再生療法

歯周組織再生療法は、歯周病で失われた歯茎・顎の骨を再生させる歯の再生医療です。

歯周病が進行すると歯を支える組織が破壊され、最悪の場合は歯が抜け落ちることもありますが、この歯の再生医療により歯周病の進行や再発を防ぎ、歯を長く健康に保つことが可能になります。

ただし、全ての症例に適用できるわけではなく、骨の減少が広範囲に及ぶ場合は治療が難しくなることもあるため、事前の診断と適切なケアが重要になります。

主な歯周組織再生治療の方法は以下の通りです。

・エムドゲイン法
歯ぐきを切開し、歯根の表面を清掃後にエムドゲインゲルを塗布
骨や歯周組織の再生を促す作用がある
エムドゲインは体内に吸収されるため、取り出す必要がない
骨の再生には8カ月~1年ほどかかる

・GTR法(組織誘導再生法)
人工膜(メンブレン)を使い、顎の骨の再生スペースを確保
以前は手術で取り出す必要があったが、吸収性メンブレンの登場で負担が軽減

・リグロス法
ヒト成長因子bFGFを用いた薬剤を使用し、骨や歯周組織の回復を促進

・骨移植
他の部位の骨や人工骨を移植し、骨の再生を促す
移植した骨は時間とともに顎の骨と一体化し、歯の支えを強化

・GBR(骨誘導再生療法)
歯根の汚れを除去し、特殊な膜を使って骨の再生を促す治療
歯ぐきの再生治療の方法は以下の通りです。

・結合組織移植(CTG)
上顎の口蓋部分から結合組織を採取し、歯ぐきの退縮部分に移植
見た目の改善や知覚過敏の緩和が期待できる
矯正治療で歯肉が後退した場合にも有効

・遊離歯肉移植(FTG)
CTGと異なり、表面の角化歯肉も一緒に移植する方法
難易度が低く、傷の治りも早い傾向がある

歯の再生医療の最新の研究

歯の再生医療は、最新の研究でも大きな進展を遂げています

以下より、最新の研究について詳しく見ていきましょう。

象牙質再生治療

象牙質再生治療は、歯の再生医療の中でも新しい治療法で、2023年6月に実用化されました。

この歯の再生医療は、従来の歯髄再生治療に加え、象牙質の再生も同時に行う新しい治療法です。

親知らずや乳歯から採取した歯髄幹細胞を移植し、抜歯した歯の粉砕物を利用して象牙質を再生することで、歯の強度を向上させ、細菌の侵入を防ぎ再感染のリスクを低減します。

この治療が普及すれば、従来は抜歯が必要だったケースでも歯を残せる可能性が高まり、より多くの人が健康な歯を維持できる未来が期待されています。

他家歯髄再生治療

他家歯髄再生治療は、他人の不用歯から採取した歯髄幹細胞を活用する新しい歯の再生医療です。

この研究では、二親等以内の家族の歯髄幹細胞を活用し、安全な治療の確立を目指しています。

感染リスクの排除や品質管理の向上に加え、1つの不用歯から採取した細胞を複数人に移植可能にする技術の開発も進められています。

他家歯髄再生治療が広がれば、自分の幹細胞を保存していなくても家族から提供を受けられるため、より多くの人が歯の再生医療を受けられる未来になるでしょう。

歯生え薬(先天性無歯症治療薬)

歯の再生医療の中でも最近注目されているのが歯生え薬(先天性無歯症治療薬)です。

京都市のトレジェムバイオファーマが開発を進め、2024年3月に京都大学医学部附属病院で治験が開始されました。

現在、2024年9月からの臨床試験で、安全性と有効性の確認が進められています。

この治療薬は先天性無歯症を対象とし、生まれつき歯がないまたは本数が少ない遺伝性疾患に対応します。

従来の治療法は義歯やインプラントのみで、根本的な解決には至りませんでした。

歯生え薬は抗体製剤を1回投与し、自然に歯を生やすことが目的です。

さらに、部分無歯症の患者には永久歯の成長を促す治療が期待されています。

今後、事故や虫歯で歯を失った人、高齢者への応用も視野に入れ、2030年の実用化を目指し研究が進められています。

歯の再生医療を受けるなら赤坂さくら歯科クリニックへ

赤坂さくら歯科クリニックは、東京都内でも数少ない歯の再生医療を提供する歯科医院です。

院内には無菌環境が整えられ、完全個室で診療が行われています。

2025年4月現在、治療の失敗事例はなく、万が一の場合でも1回分の再移植費用を無償対応を行っているため安心です。

完全予約制で1日4名までとし、十分なカウンセリング時間を確保しながら、画像・動画を使用して丁寧な治療説明を行っています

赤坂駅から徒歩0分の好立地にあり、遠方からも多くの方が訪れています。

まとめ

歯の再生医療は、歯髄再生治や歯周組織再生療法などがあり、歯の機能回復・健康維持ができる治療法です。

最新の研究では、象牙質再生治療や他家歯髄再生治療、さらに歯生え薬などが注目されています。

これらの歯の再生医療が普及すれば、より多くの人々が健康な歯を長く保てる未来が期待できるでしょう。

歯の再生医療を受けるなら、赤坂さくら歯科クリニックまでお気軽にご相談ください。

監修医師:土黒 さくら
略 歴
2014年 鹿児島大学歯学部 卒業
2014年 東京医科歯科大学 臨床研修歯科医
2015年 大型医療法人グループ歯科医院 勤務
2016年 大型医療法人グループ歯科医院 分院長就任
2018年 港区赤坂の歯科医院 勤務
2020年 赤坂さくら歯科クリニック 開院
2023年 医療法人社団桜麗会設立 理事長就任
所属学会等
・日本口腔インプラント学会
・日本歯周病学会
・東京SJCD歯科スタディーグループ
・インビザライン 認定ドクター
・日本顕微鏡歯科学会

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カテゴリ:医師監修コラム, 歯髄再生治療に関するコラム